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死ぬまで愛してると、死ぬほど愛してる

お前は俺をなんだとおもってやがるんだ。
夕日に照らされて真っ白い壁がオレンジに染まる部屋で俺はお前に言った。
段々と暗くなる空は赤と青のグラデーションが綺麗すぎて泣きそうになった。
お前は少し困った顔で笑いながら俺の頭を撫でている。
「ヒロ、泣かないで?」
「泣いてねぇ」
俺を撫でる腕は細く青白かった。
「ちゃんと食ってんのかよ。また痩せたんじゃね?」
「大丈夫、最近は調子いいんだ」
そう言ってお前は笑ったけどそんな嘘すぐにわかるほどユキトは痩せこけていた。
「ねぇヒロ。さっきの話だけど…」
「うるせぇ、病人は早く寝ろ」
「ヒロ…」
止めろ。聞きたくない。
空はあっという間に青に染まりうっすらと月がみえる。
「今年の花火大会は諦めてやるから来年こそは行くぞ」
「ヒロちゃんと聞いて」
いやだ。聞きたくないんだ。
俺は諦めが悪いからずっとお前といたいから。
「来年も間に合わないならその次でもいい」
「ヒロ!」

いやだいやだいやだ!神様は意地悪だ。
なんで俺達を引きはなそうとするんだ。
「ユキトはそんなに俺と離れたいのかよ!」
そんなことが言いたいわけじゃなかった。
でもあまりにも聞き分けがいいお前に腹が立った。
静まり返った病室に俺の鼻をすする音が響いた。
他に音がしなくてあまりにも静かで世界に俺とお前しかいないみたいだった。俺はそれでもよかった。
「ごめん」
お前は静寂を破ると泣き出しそうな顔で笑う。
「愛してるよ、ヒロ」
「ユキト…」
「僕は死ぬまで君を愛すから、だから僕が死んだら僕なんか忘れて他の誰かと幸せになって」
涙を堪えながらバカな事を二度も言うお前を月明かりが照らした。
月に照らされて一層白くなるお前に俺は何も言わなかった。
「勝手でごめんね、ヒロ。君には幸せになって欲しいんだよ」
本当に勝手なやつだ。
だから俺も勝手にする。
お前を忘れてなんかやらない。
ユキト以外となんかの幸せなんかいらない。
だって俺はユキトを死ぬほど愛してるから。