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女顔コンプレックスの美少年×強面コンプレックスの体育会系

「お前みたいな顔に生まれてたら俺の人生ももっと楽しかったろうな」
公園の芝生で二人寝そべっているとふいにイアンが口走った。
「あ゛?なんでよ。どこが良いんだよこんな顔」
ジャックは美しい顔を歪ませて吐き捨てるように言った。
「こんな顔って……贅沢な奴だなぁ。そんな綺麗な顔だったら
お……女だってよりどりみどりだろ」
「女なんかどうでも良いよ。寄ってくんのなんか
へらへらしたおっさんか、虐めてやろうって上級生ぐらいだよ。
おかげで腕っ節は強くなったけどな」
へへっと白い歯を見せて笑うジャックをイアンは眩しそうに見る。

「でもやっぱり羨ましいよ。俺なんかなまじガタイが良くて
岩みたいな顔してるからケンカの助っ人頼まれたりさ……。
人殴るのなんか嫌いなんだよ」
「俺、イアンの顔好きだけどな」
「え?」イアンは身体を起こしてジャックの顔を覗き込んだ。
ジャックは頭の後ろで腕を組み空を見上げたまま目だけを動かし
「今度ケンカに巻き込まれたら俺に言えよ。
一緒に付いてって俺が代わりに殴ってやるから。俺がお前を守ってやる」

黙りこんでジャックを見つ続けるイアンの横を
初夏の風がさわさわと新緑を揺らして通り過ぎた。