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人生初の

ボクの人生初の恋は幼稚園
隣の席の綺麗な子"キョウちゃん"に一目惚れ
その"キョウちゃん"の名前が京一郎で
彼が立派な男だと知ったのは幼稚園の卒業式
そして多分それが人生初の絶望を知った日

ボクの人生初のキスは小学校卒業の日
なけなしの勇気を振り絞りクラス一の美少女雪子ちゃんに告白
そして玉砕、ショックでへこみにへこんだボクが
「きっとボクはこのままキスさえ出来ずに死ぬんだ…」
とめそめそ嘆くのを見かねたキョウちゃんにササッと奪われた
「お前はクラス一どころか学校一モテモテのキョウ様にチューされたんだぞ!
 超絶豪華なファーストキスができたんだからいい加減泣き止め!」
とよく分からない理論をその後長々と演説されたのを今でも憶えている

ボクが人生初のラブレターを貰ったのは中学卒業の日
淡いブルーのシンプルな便箋には差出人の名前は無く
『ずっとあなたが好きでした
 きっと一生あなたを好きです』
ただそれだけが書かれていた
それを見た時浮かんだ感情は嬉しいでも照れ臭いでもなく何故か懐かしいだった

ボクの人生初のプロポーズは昨日
ボクの恋のイベントにおける"初めて"を概ね掻っ攫っていった彼でも
さすがに男にプロポーズされるのは人生初の体験だったと思う
そして男にプロポーズされてうっかり嬉し泣きしてしまったのも人生初だったと思う
泣き止んだ彼はなんだか少し不満げな顔をしていたけど
ボクだって人生初の告白成功経験を奪われたんだからこの位は許して欲しい

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俺の人生初の失恋は幼稚園の卒業式
隣の席の優しいまークンに「男同士は結婚できない」と泣きながら教えられた日
そして人生初の記録的大泣きをした日もこの日

俺の人生初のチューは小学校卒業の日
クラスのアイドル雪子に振られたまークンが泣きながら
「きっとボクはこのままキスさえ出来ずに死ぬんだ…」
なんて言うから思わず(なら俺が)とチューしてしまった
その後照れ隠しに人生初の演説モドキをしたのもこの日
長い演説が終わった後のまークンの力無い拍手は今でも忘れられない

俺が人生初のラブレターを書いたのは中学卒業の日
何度も何度も名前は書こうか内容はどうしようかと悩み
結局地味なブルーの便箋に短い文を二行書いて下駄箱に入れた
内容に気を取られて筆跡を隠す事を忘れたあの日の俺は超絶阿呆だ

俺が人生初のプロポーズをされたのは昨日
うん年前のラブレターの話題を出された時は顔から火が出るかと思った
俺が彼の"始めて"を悉く欲しがってた事がばれてたと知った時は
顔どころか全身から火が出るかと思った
プロポーズを受けてる途中でとうとう涙が堪え切れなくなった時は
全身から吹いた火で焼け死ぬかと思った
そして(この火で焼け死ぬなら割と本望だ)と思った俺は
やっぱり超絶阿呆だと思ったのもこの日だった