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シャワー中に濃厚なキスで

目が回る。
アイツを伝いながら落ちてきたお湯が顔の上を流れていく。
鼻側を通るそれに呼吸もままならない。
口の中を蹂躙しているアイツの舌。
何度も歯を立てかけ、思い止まる。
俺はアイツの声が好きだった。

馬鹿なことをした。
アイツと俺、どっちのキスが巧いかなんてどうでもいいじゃないか。

ああ、目が回る。

震えた膝がタイルに当たる寸前、アイツの腕が俺を支えた。



「……の決着はオレの勝ちだったんだぜ」
「へー、マジで?で、どうやったのよ?」
浮上した意識が最初に捉えたものはシャワー室ではない天井だった。
どうやら気を失っていた俺を運んでくれたらしい。
次いで把握した声はアイツの美声とくぐもった友人の声。
ドアの外にいるらしい友人に得意気に話している。
「いやー、シャワー中だったから後ろに回ってがーって襲ったわけよ。濃厚な一発でクラクラーって…」
「酸欠でだ」
延々と話し続けそうな声を聞きながら、口から出た言葉がアイツの口を一瞬止めた。
今度は「えーそんなー」とか言いながらいじけた振りをしている。
そんなふざけた声でも俺を惹く力は変わらない。
背後から近付いて額を押し下げ、軽く唇を合わせる。
唇を離したと同時に力を抜いて倒れてきた。
「シャワー室で続きをしてやってもいいぜ?」
小さく耳元に囁けば白旗が上がった。