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色鉛筆

こうして一緒に歩くことが減ったけれど、たまにある機会が凄く大切で。とてもあたたかい時間。

「なぁ、カズ…」

歩くことは減ったのだけれど、絆というか…要するに愛というものは深みを増していく。

幼稚園に通っていたころ、小学校に通っていたころ、楽しげに描いた絵。勿論、その時だって君と一緒だったのだ。
何度も何度も、重ねた色は深みを増して。

時間と共に、君との愛は濃く鮮やかになる。
そう。まさにあの時幾重にも重ねた色鉛筆の絵のように。

「ん、浩司?どうかした?」

こちらに視線を寄越した君は、俺と同じ背丈で俺とほとんど変わらないような顔をしているはずなのに。
どうしてだろう、こんなにも自分と違って見える。

「…好きじゃけ、離れんといて?」
「…ん、」
「ずっとずっと、一緒じゃけ、な?」

きっと甘えたで、仕方のない弟だと思われていることだろう。
それでもいいんだ。どう思われたって、君は俺のことを嫌いにならないでくれるから。それに君と一緒でいられることで、俺は満足なんだから。

色鉛筆がなくなるまで、…なくなったら買い足して。君との愛を幾重にも重ねていきたい。濃く、より鮮明になるように…。