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年下の先輩

「結城くん、結城くん」
出た、インテリ眼鏡!結城は鼻に皴を寄せる。
「最近、授業出てないけど、単位大丈夫なのか?」
もちろん、授業に出ていないからといって単位が取れる方法はいくらでもある。
なので、彼の言動は結城にって非常にうざったいおせっかい。
「あんまりこんなこと言うもんじゃないって分かってるけど、
やっぱり授業は大事にしないと、この先4年間大変だよ?」
先輩面するんじゃねえ!と噛み付けたらどれくらい楽だろう。
実際、この目の前のインテリ眼鏡は先輩なのだが。
いやしかし、人生のという意味ではこちらのほうが先輩だ。
苦節三年漸く受かった大学で、何が悲しくて年下の説教を受けなければならないのか。
「大丈夫っスよ、久遠先輩。俺要領いいんで」
「……」
インテリ眼鏡は困ったような顔をして、もごもごと何かを呟いた。
「何ですか。」
「一応、これでも"先輩として"君を心配してるんだけど、ね」
やけに先輩を強調された。若干頬に赤みが差しているのは、照れているのだろう。
君が心配だ、なんて、しらふで言える台詞ではない。
それにしても、照れたこの男の顔はかわいいな。と結城はボンヤリと思った。
「聞いてるのか!」
「あんまり」
「君は!」
「まあまあ、いいじゃないスか」
何がいいんだ、と声を荒げた「先輩」に、犯したいなぁと不埒な感想を浮かべる。
「先輩、今度ご飯食べに行きましょうか」
「何故!」
「かわいい後輩のお願いだと思って、どうですか?」
「……」
後輩のお願いなど、断れるはずもない生真面目インテリ眼鏡に、結城は笑顔で付け足した。
「もちろん、先輩のおごりで」