会社で年越し・上司と部下
「あーあ。。今年もまたすげえ雪だぜ」
「え。。」
「あ、そっか。お前、去年はいなかったよなあ」
「。。はい」
俺はコンビニのおにぎりを一口食べた。
上司は海苔巻きを口にほおりこんだ。
広い事務所に2人きりだった。
「聞いてると思うけどよお、これからだからな、忙しくなるのは」
他の連中の半分は自宅に帰り、残りは別の場所で待機していた。
チャイムが鳴ったそばが届いたようだ。
俺は玄関にいって出前のそばをもらった。
「やあ。。届いたな」
上司はうれしそうに割り箸を割り、そばを口にする。
俺もそばをすする。
大晦日だなあ、と思った。
「お茶、いれますか?」
「いやいい。水はもう控えとく」
「俺もそうしよう」
上司がひとなつっこそうに笑った。
「なあ。お前と組むのは、今年最後だな」
「そうっスね。でも、」
「ん?」
「初仕事、一緒っすスよ」
「へへ。そうだな。
まあよろしくやろうや。日が昇るまでにはまだまだ。。だ」
俺は今、この人と一緒にいられることに、心が躍っていた。
最終更新:2012年02月09日 18:47