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ライナス症候群

あぁ鬱陶しい。暑苦しい。
大の字になって伸び伸び寝てぇー。

そりゃ彼女に振られヤケ酒したお前が意味不明な事を叫んでは泣くので、ヨシヨシと背中を叩いてやった。
静かになったから眠ったのかと思って立ち上がると
「なんでいっちゃうの?お前も俺を見捨てるの?親友と思ってたのは俺だけなんだね。
 そっかぁー俺の片思いだったんだぁーー。いいよいいよ、俺は一人でも立派に生きていくもん。いっちまえぇー!」
とかなんとかこりゃまた最高にわけわからん事を喚き散らすくせに、妙に悲しそうな目で見上げるから、つい、
「ここにいてやるから安心して寝ろ」 と添い寝してもやった。
するとお前はいきなり静かになって、俺のTシャツで涙と鼻を拭くと、俺の腕にしがみついてスースー寝息をたてはじめた。
それはいい。
人生山有り谷有りだ。酔いたい時も泣きたい時も甘えたい時もあるだろう。

しかしだ。
あれからもうすぐ3ヶ月だぜ。
なんで毎日毎日、枕を持って俺の布団に来るよ?お前の部屋はあっちだろよ。
ルームシェアするときに日当たりのイイ方が俺の、と言って譲らなかったのはお前だろが。
「これ抱いてると安眠できるんだよ。これないとなんか手持ちぶさたでさ。いいじゃん、減るもんじゃなし。」
はぁ?これ?これって俺の腕か。 俺の腕はお前の安眠のための道具か?
腕は減らなくとも俺の神経がすり減るんだよ!
元来俺は繊細にできてんだから、人が同じ部屋に寝てるだけで安眠できねぇんだよ。
この前の社内旅行なんかも寝不足で大変だったんだぞ。一人で身体も気持ちもゆったり寝たいんだよ。一人で。
だいたいシングルの布団一枚に大の男二人は無理あんだろ。
ほら、ケツ出してるじゃん。
肩出してりゃ風邪ひかないか心配だしよ。
俺が掛け布団占領してねぇか気になって、いちいち掛けてやんなきゃならないし面倒くせぇんだよ。
気になって寝られやしねぇ、まったくもう。

だけど、夜お前がなかなか来ないと目を瞑っても睡魔が訪れなくなっちまった。
これじゃお前が俺の毛布代わりみてぇじゃねぇか。
ん?違げーな。お前が居ても居なくて眠れねー。
どうしてくれんだよ、まったくよぉ。