ヤンキー君とメガネ君

「ァンダマェ! ォンクアンノカゥラァ!」
「え、何? 僕? 僕に向かって言ってるの? うわ、目があっちゃった……参ったなぁ……」
「オゥ! ガンツケトンノカワレァ! ァニミトンジャコラァ!」
「おいおい、僕は何もしてないよ……ほーら、僕は君のことなんか見てません」
「ァニツッタッテンダコラァ! サッサトムコウイケヤッテンダォラァ!」
「はーいはいはい、大丈夫、見てないからね……っしゃ、捕まえた!」
「ウッコラキサッ……ッニシヤガルンダハナセ! ハナセッテイッテンダロガゴラァ! ナメトンノカ!」
「おーよしよし、大丈夫だからね……あー……やっぱり怪我してる、けんかしたのかな」
「タッ、タッ……ッテェーヨサワンナボケェ! テメェニハカンケーネーヨ!」
「泥が入り込んでる洗わなきゃだめだよ、よしよし」
「ッテェー! ツメテッ! ヤメ! コノ!」
「あいた!……もう、手当てしてやってるのに、悪い子だな、仕方ない、無理矢理するよ?」
「アッ、バカ、ハナセッテンダロ……アッ、アッ……テメエ、バカ、イテェ! バカヤメロ!」
「傷をよく見せてね……」
「バカ、ミンナ、ミンナヨ、アッ、サワンナッツッテ……アッ!」
「よし、これで大丈夫、はい、もういいよ」
「アッ……コッコラ、ザ、ザケンナコラナメンナヨコラ! ナグンゾコラ、ナメタマネシテット……」
「真っ赤になっちゃって。怒ってるの。それとも照れてるの?」
「……ッ! オ、オ、オボエテヤガレゴラァ!……」
「……あーあ、逃げちゃった。いじめたわけじゃないんだが。
 弱って怪我してる生き物はほっとけない悪いくせ、いい加減治さなきゃ。もうこれ以上犬も猫も飼えないもんね。
 しかし……荒んじゃって赤い毛並みもボサボサだけど、磨けば光る予感? なんてね……人間まで拾っちゃったら、洒落にならない」


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最終更新:2012年02月05日 19:58