※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

純情ヤンキー×エロゲヲタク

(あああああ、神様、仏様・・・僕は命を落とすのでしょうか・・・?)
出された冷たい蓮の葉茶にも全く手を付けず、三宅守はガタガタと震えていた。
(あああああ、17歳にして18禁エロゲマニアなんかだったりしたから・・・きっと罰が当たったんだ・・・)
そこに着替えのために席を外した男が戻ってきた。黒いレザーパンツに黒いロングティーシャツ。首にはシルバーチェーンネックレス
「待たせたな」
「いやあああぁぁぁー! 僕はまだ死にたくないですうううぅぅぅ!」

その絶叫から約30分前のこと。守が下校しようと校門から出たときだった。
「おい・・・お前が三宅守か」
一昨日に秋葉で購入したエロゲの2周目プレイのことで頭がいっぱいだった守の前に、男が紫禁城の近衛兵のように立ちはだかった
名前は陳賢連。守と同じ学年の中国人の不良だ。身長190cmの大男でいつも怒っているような表情をしている。ブレザーのネクタイはゆるゆる
金髪のオールバック。耳にはピアス。日本語は問題ないが無口。父親は中国マフィアだとの噂がある
不良だがグループなどには入らず一匹狼で、生徒どころか教師たちからまでも腫れ物に触るように扱われる存在だった
「な、な、何か・・・よ、よ、用ですかあああぁぁぁー」
「・・・そんなに怖がるなよ」
「あわわわわ・・・よ、よ、用がないなら・・・帰りますうううぅぅぅー」
「ゲームとか詳しいらしいな」
「や、や、や、やめてくださあいいい」
「落ち着けよ」
「い、今5000円しかないですうう。こ、こ、これで許して下さあいいいぃぃぃー」
「・・・しょうがないな。とりあえず俺んちまで来い」
「ひいいいぃぃぃー!!!」
守は腰が抜けて動けなくなった。陳が歩くように促しても、守は座り込んでしまって動かない。困り果てた陳は携帯でタクシーを呼んだ
守は陳に強引に担ぎ上げられ、後部座席に乗せられた。そのまま陳も乗り込み、タクシーは池袋の外れの陳の家へと向かった

陳の家は外装は普通の分譲住宅と変わりなかったが、内装は完全に中華風だった。家具は全て黒檀で統一されていた
黒檀尽くめの部屋の中で守はガタガタと震えていた。陳は守の向かいに座ると自分に用意した蓮の葉茶を一気に飲み干した
「そんなに・・・俺のことが・・・怖いか・・・」
「怖いに決まっているじゃないかあ」
「そうか。それは残念だ。本当に悪かったな。俺は凄く悲しい。本当に悲しい」
陳のその物悲しげな表情は守の知る陳の普段の様子からは想像できないものだった。
(向こうは僕にそんなに敵意とか殺意とか持ってなさそうだ。これは生きて帰れるかもしれない)
突然、陳は両手で自分の左右の頬をバチンと叩いた
「えーい、はっきり用件を言うぞ」
「ひいっ!」
「俺は・・・エロゲー仲間が欲しいんだ・・・とても真剣に」
「はっ???」

陳の顔は紅潮していた。本当に恥ずかしくてたまらないようだった。
「たまたまネットでエロゲからのキャプチャ画像を見つけて・・・そのエロゲをどうしてもやりたいと思ったんだがタイトルが分からない」
言いながら陳はうつむいてしまった。守は展開の急変に唖然として言葉がない
「ネットには疎くて探す方法も分からない。それで・・・エロゲマスターと噂のお前なら分かると思ったんだよ」
「それって・・・」
「いやあ、本当に悪かった。本当は校門でちょっと話して教えてもらえればそれで良かったんだ。でもお前があんまりに怯えるから」
「何だ・・・そんなことだったのか・・・」
守は安心して全身から力が抜けた。今までの恐怖から解放された反動で一気に笑いがこみ上げて来た
「あーっ、ははははは。良かった。拷問されて殺されるんじゃなかったんだ。ははははは・・・あーっはっはっはっ!」
「拷問ってお前は一体何を言っているんだ。誰と戦っているんだ」
「ははははは・・・あーっはっはっはっ! ひーっひっひっひっ」
「ところで、返事をもらってない。お前改め三宅さん。今後はあなたと師匠と呼ばせて欲しい。俺のエロゲ道の導師になってもらえないか」
「あーっ、ひはっひはっひっ、ふう、はあ! あっ? ああ、いいよ。師匠でも何にでもなってやるよ」
「ありがとうございます」
陳はテーブルにぶつからんばかりに頭を下げた
「では早速ですが師匠! 2階の俺の部屋のパソコンに保存してある画像を見てエロゲマスターの実力を見せて下さい」
「ああ分かったよ。なら行こうか」
(強面だけど何だかかわいいとこあるじゃないか。まあ師匠と慕われるのは悪い気はしないし、少しくらい相手してやるか)
(緊張して心臓が飛び出るかと思った・・・必死になって適当なエロゲの画像を探した甲斐があったぜ)
2人は階段を上りながら全く違うことを考えていた
(次の一歩をどうやって進めるか・・・恋愛スキルなんか持ってないからかな・・・師匠・・・まだ言えてないけど・・・ウォーアイニー)