虐められっ子×不良

なんなんだお前。
ヒトの喧嘩にへっぴり腰で割り込んできて次の瞬間ノされてるとか、ホントになんなんだお前は。

「あ、青木君には、この前、助けてもらったし、囲まれてるの見たらつい」

助けてねえよ。馬鹿が調子こいてるのムカついたから追っ払っただけだっつうの。
たまに顔出してみれば……碌なとこじゃねえなあのクラスは。

「でも、却って足引っ張っちゃったみたいで、ごめん……」

自分の上履きも取り返せないような奴が、足手まとい以外の何になるつもりで来たんだ。
メガネ割れてんじゃねえか。成績くらいしか取り柄ねえのに、勉強どうすんだ不便だろが。

「ごめん」

ああもう、いい、いい、いい!前は見えねえ足もガクガクで無理に肩貸そうとすんなアホ。

「でも、俺、あの時すごく嬉しかったんだ。こんなこと言われても嫌だと思うけど。
 ……なんか、もうちょっと踏ん張れそうな気がする」

「ここでいい。もう帰れ」

「うん。また、学校で」

……明日は学校行くか。


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最終更新:2011年10月26日 04:12