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ごめんなさい。空気読めなくて

「お前ほっんと空気よめねーなー」
ベッドの上から、ケイ君が僕を蹴り飛ばす。
「ごめんね、本当ごめんね、邪魔しちゃって」
怒声とまではいかずとも、イラつきが充分伝わるような声に、
弱弱しくお腹を押さえながら応える。
「ごめんねじゃねーよ、毎度毎度ヘラヘラしやがって!」
ベッドの上にはケイ君の服と一緒に、女物の靴下が忘れられている。
多分取りに来ないとは思うけれど。
「勝手に入ってくるとかザケんなよ、それもこういう時に…それとも何か、
お前みたいな未だに女も居ないキモ男には何してたか判りませんってか!?」
胸倉を掴まれてすごまれる。僕の目の前には今ケイ君の怒った顔がある。
「ごめんね、だって、お客様ならもてなさなくっちゃって…」
床にひっくり返されたお盆を指差そうとした直後、後頭部を蹴られ顔面を打ち付けた。
「お客様じゃねえよボケ!弟が彼女連れて部屋篭ってんだ、何してるか位察しろよ!」
「う、うん、ごめんね…ごめんなさい」
「もういいからさっさと出てけよ、畜生やっと新しい彼女ができたばっかなのに…」
ふいに気付いたようにしたケイ君が、凄い形相で睨んでくる。
「お前、まさか彼女できないのに嫉妬してわざとやってんじゃないだろうな!?」
「ち、違うよ…」
ぶちまけられた茶菓子を集めてから、もう一度謝って部屋を出る。
「ごめんなさい、空気読めなくて…ごめんなさい…」


本当にごめんね、空気読めなくて。
世間一般の流れならそちらなんだろうけど、僕は空気が読めないものだから。
本来は愛しい弟の幸せの為、世間の常識の為身を引くものだろうけど、僕は空気が読めないから。
ごめなさいケイ君、空気を読む気がない、ホモの兄を持った時点で、貴方の運は尽きました