犬猿の仲

「ようガリ勉メガネ」
「どうした筋肉バカ」
「おまえマラソン大会でゲロ吐いたらしいじゃん?」
「君はついに偏差値一桁に突入したと聞いたよ」
「情報はえーな、射精すんのもそんな早いの?」
「君が算数ドリルを解き終わるのよりは早いかもしれないね」
「はは、ファック」
「綴りを教えといてやるよ。f・a・k・u じゃなくてf・u・c・kだ」
「なあ、あの曲覚えたか」
「大体は」
「じゃあ放課後合わせようぜ」
「君は部活があるだろう」
「あれ知らなかったのか、一昨日の試合負けたから俺らもう引退」
「……初耳だ」
「慰めろよ」
「8組の女子を紹介しようか?」
「可愛くて巨乳の子なんて受験クラスにはいねーだろ」
「ひどい偏見だな、そういった考えが差別を生むんだ」
「差別じゃねえ、区別だ」
「あぁそうだ、コードを少し変更したい」
「はあ? 前も散々話し合って変えただろ」
「新しいアレンジを考えた」
「時間もないのに次から次にそんなん言ってたらいつまでも追いつかねえよ」
「ふうん、君には出来ないのか?」
「……わかったよ出来るよ! ほんとうっぜぇな、おまえは」
「放課後にな」
    *   *   *
「あいつらって仲良いの? 悪いの?」
「さあ、でもギターは二人ともめちゃめちゃ上手いよ」
「ガリ勉と筋肉バカの夢の共演か……」
「女子が聞くと惚れちゃうらしいぜ」
「まじか、彼女に注意しとくわ」

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最終更新:2009年03月24日 23:59