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ツンデレ×素直クール で 雪の中

「寒くねーのかよ」
と、仏頂面で聞いてきた君は、マフラーにあごまで顔を埋めている。
鼻のてっぺんが赤いのが、妙に可愛らしかった。
「そりゃ、寒いさ。こんなに雪が降ってるんだから」
「だったらっ!」
けれど君はそれ以上何も言わない。君の背丈にやたら不釣合いな、
妙に大きなコートを羽織ったまま、そこに突っ立っている。
コートも羽織らず、ふらりと出かけた僕を、そうして待っている。

必死に、きついまなざしが僕を呼ぶ。
さあこのコートに入るんだと。

口では言わない。横に結んだ口は開かない。
ただまなざしだけが、僕に呼びかける。

曇天、降雪、ぶかぶかのコート。
それは君の兄さんのコート。



僕がさっきまで、一番好きだった人のコート。