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再試合

告白をした。
俗に言う『酒の勢い』ってヤツだ。俺もアイツもしこたま飲んで、べろんべろんに酔っ払って。
テーブルの上に片頬くっつけて、意味も無くケタケタ笑いながら他愛もない話をしていた時、出し抜けに俺は言った。

「なぁ、俺、お前のこと好きだぜぇ」
「おー、俺も俺も」

アイツは、やたらデカい声で答えた。
それで、俺は何か、酔いが醒めてしまって。
慌てて身を起こしてみれば、アイツは、早くも寝こけていて。
俺は呆然と、その寝顔を見ていた。

「……何やってんだ俺」

これじゃ、まるで無効試合じゃねーか。

情けないやら虚しいやら切ないやらで、もう一度テーブルに頬をくっつける。
目の前には想い人。
さっきの言葉を、聞いていたのかいないのか。
……まぁ、とりあえず。

「……酒やめよ」

いつかくるかもしれない『再試合』を、また無効試合にしないために。