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vvvlove(ノ^^)八(^^ )ノlovevvv

「矢追君、この文字列の意味がわかるかね?」

教授が振りむいて言った。手には、今日回収した学部生の課題論文。
その一本の末尾にさりげなく印字されている絵文字に、僕は平静を装いながら説明した。

「ふむ、記号を組みあわせて絵に見立てているのだね」

成程、若者はいつも面白いことを考えるものだねえ。
そう言って屈託なく笑う教授に、僕も思わず頬が綻む。
しかし、内心はそんなに穏やかではない。
一緒に研究をつづけられるだけで、幸せ。
教授への、崇拝にも似た感情を見透かされつつ、
僕は彼の手管にいつしか溺れてしまっている。
彼の若い滑らかな肌が、瑞々しい指が、僕を優しく凶悪に捉えて離さない。
挙句、僕が指導した、教授が採点するこの論文にこの絵文字……。

「おや、矢追君、首筋は毒虫にでも刺されたのかね」

堂々巡りの思考の坩堝にはまっていた僕は、再度平静を装う必要にせまられた。
ええ、もう蚊がでているみたいで、今年は暑いようですね……。
そんなふうに口を動かしながら、僕の頬も急激に熱くなっていった。