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六月の結婚式

何度も何度も練習した。
「女の子の憧れはやっぱりジューンブライドなのよ」と笑っていた彼女。
相手を見たい、と何度言っても「6月まで秘密」と笑った。
何度も何度も練習した。
大好きだったけど愛せなくて、傷つけてしまった彼女。それなのに赦してくれたひと。
どうか、誰よりも幸せになれるように。

しつこく式場の空きを調べて、6月に式をするのだと聞いてから、
お祝いの言葉を考え、練習した。僕は彼女にそんなことしかできないから。

白く細いドレスを纏って、微笑む彼女は幸せそうで、嬉しかった。
その横に並ぶのが、彼だと知るまでは。

誰も悪くない。彼女も彼も、そして僕も、愛する相手の想う人を知らなかっただけだ。

「来てくれてありがとう!」と笑う、幸せな彼と彼女に、
何度も練習したお祝いを言いに、僕は歩いた。