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ありがとう×さようなら

「あーあ…」
彼は大きなため息とともにガクンとその場に座り込み、項垂れた。
そのまま動かない。
泣いているのかもしれないなと思った。
背中が一度大きく揺れて、再び大きなため息。
「さよならばっかりの人生だよ、ほんとにもう」
顔を上げずに、吐き捨てるように言う。
だから俺は、彼の上に覆いかぶさるようにして抱きしめた。
「でもさ、ありがとうのほうがたくさん言ってるし、言われてるでしょ」
ちょっと間があって、下のほうから小さく「うん」と聞こえる。
「いい人生じゃん?」
また暫くの間があって、震える声で再び「うん」
そして、さらに小さな声で「ありがとう」と呟くのが聞こえた。