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矛盾

―AM1:00 とあるアパートの一室にて―

「本気だからあいつのことを真剣に考えるだろ。
すると、男同士の恋愛なんて不毛なもんに引きずりこんじゃいけないと思うんだよ。
世間から冷たい目で見られる境遇にあいつを置きたくないから、告白されても受け入れられない。
でも泣くんだよあいつ。
……まぁ、あいつにしてみりゃフラれたわけだからな。そりゃ泣くよな。
でもな、付き合ったりなんかしてみろ、俺は嫉妬の塊になるぞ。
好きな奴は自由にさせてやりたいのに、どうしても束縛しちまう。わかってんだよ。
そんなんじゃダメだろ、あいつには幸せになって欲しいんだよ。
かわいくて気のいい嫁さんもらって、あいつに似た子供作って、
誰からも『いい人生を歩んでる方』って言われるようになって欲しいんだよ。
……でもあいつが誰かと結婚するなんて言ったら俺は多分嫌がるだろうな。
あぁクソ、どうすりゃいいんだ俺は!?」

「解決策があります」
「どんなだよ」
「ここに俺の携帯電話があります。ちなみにボー○ホンです」
「……それで?」
「30分ほど前から、こっそりあいつに繋がってます」
「…………。 てめェ!!!!!」


策があるんじゃなくて実行してるんじゃないか、と言いたかったけれど、
顔がにやけて戻らなくて、涙が止まらなくて、
携帯電話の向こうから怒声と何かが壊れる音がしても、僕は一言も声を上げられなかった。