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ttp://grm.cdn.hinet.net/xuite/a9/42/11018309/blog_65709/dv/3811374/3811374.wmvの、ベンチの前と後ろに座っている、左端2人に萌えてください。

 高々とセンターの奥へと打ち上げられたフライを捕球したのを確認してタッチアップ。
滑り込むことなく、悠々とホームベースを走り抜けた俺の目に、一人ベンチの隅へと座る姿が映る。
俺をホームベースに帰してくれた犠打を放った張本人。
仲間や観客に手を振って、一通り笑顔を向けて応えた後、いつも通りに相手へ近づく。
「よくやったじゃん。やっぱ、俺とは違ってお前には華がある」
派手な一発や印象に残るプレイはないかも知れないけど、この人がいるからホームへ帰ってこられる。
絶妙な場所へ狙ったように打ち上げる犠牲フライ。
もしかしたらヒットを打つよりも難しいかも知れないバットコントロールで確実な仕事をしてくれる。
確かに華はないかも知れない。でも。
「一発じゃなくたって、カッコイイよ」
俺は何だか苛立たしくて、切なくて、前を向いたままで試合の経過を見つめる。俺にとってはヒーローはこの人だ。
玄人受けするとか、知る人ぞ知るでなく、この人が俺のヒーローなんだ。
「あんたがいるから帰ってこられるんだ」
「…」
グラウンドで続いている自軍の攻撃を睨むように見つめる。
この人は自分の仕事を過小評価し過ぎだ。
周りもわかってなさ過ぎだ。
俺のヒーローなのに。
…睨む目頭が何故か熱くなってきた頃。
ふいに耳元に熱い吐息と、柔らかな温かい質感を感じて目を見開いた。
「ありがとう」
小さく呟かれた声に一瞬視線が交差したものの、すぐに離れ。
「俺はお前をホームに帰すのが生き甲斐だから」
背後から続きの言葉が帰ってきた。
ああ、この人には敵わないな。
血の昇る頬に浮かび上がりそうになる笑みを必死のシカメツラで堪えながら、今日のお立ち台ではこの人のおかげだと連呼して、この人こそがヒーローだと言ってしまおうと心に決めた。