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ねぇ、抱っこして

咳はやまないし、鼻はグズグズいってるし。
熱が出てて顔がいつもより赤くて、鼻声のせいで舌足らずな口調になってて。

「炬燵で寝るからだよ」
「だって俺、炬燵好きなんだもん」
「もう・・・自業自得だよ」
「いいじゃん。しっかり看病しろよ!」
「はぁ・・・」
「あれ、どこ行くの?」
「台所。お粥かなんか作るから、それ食べて薬飲んであったかくして寝なよ」
「えぇ!」
「なに・・・?」
「俺、腹へってない」
「でも食後じゃないと薬きかないよ。嫌でも少しでいいから食べないと」
「ねむーい。寝たーい」
「しょうがないな・・・」
「なぁなぁ一緒に寝ようぜ。その方があったかいし」
「え・・・」
「いいだろ?なぁ」
「いいけど・・・」
「あとさ・・・。ねぇ、抱っこして?」

いつもはそんなこと絶対言わないくせに、こういう(手が出せない)時だけ甘えてきて。
ため息つきながら彼の隣にもぐりこんで、しっかり腕を回す。
ぎゅっと。少し苦しいくらいに抱きしめて、彼が眠りにつくのを見守る。

「伝染ったら、どうすんの」
「そん時は、俺が看病、してやる・・・」

早くも夢の世界に旅立とうとしている彼は、何が嬉しいのかにやけた顔で、俺もそれを見て、幸せな気分で眠りについた。