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似た者カップルと正反対カップル

「俺は辛いのダメだって、何度も何度も!何度も!!伝えてんだよ。
 そろそろ通じたかなって思ってたのにさ、あいつ昨日の夕飯何出したと思う。
 カレー、それもド辛口!口入れた瞬間、火花散ったよ、目の前で」
「君のド辛口は、世間的には中辛だと思うけどな。食べられたの?」
「あんなの食える訳ないじゃん!牛乳で薄めて…、そんでも辛かったから、あと半熟卵作って貰って……」
「結局食べてるじゃない」
「……腹減ってたし、どうにか食ったけどさあ」
「うち、二人ともカレーにはチーズ派だなあ。とろけるチーズ試した?」
「試した試した。美味しかったから勧めたんだけどさ、何なのあいつのカレーに対する情熱。
 『カレー様にトッピングなんて失礼だろ!』って頑なに拒否。意味分からない」
「あー……、今すごくイメージ湧いた」
「あんたんトコは良いよね。俺、味覚の違いって何かこう、決定的なモノを感じざるを得ないっつーか。
 だってだよ、俺がコレ旨いぞーって食わせるじゃん。ほぼ間違いなく、あいつ眉しかめるのね。
 さすがに目の前で出された事はないけど、2回目は無い」
「君が極端に甘党なだけでしょ。僕だって眉しかめるよ、ココアにチョコ入れてる姿にはゾッとした」
「ココアの甘さとチョコの甘さは種類が違うんだよ!混ざるとまた違う味になるんだよ!」
「ああ、そう……」
「っていう話をさー、全部共有したいとは言わないよ。
 でも、俺が美味しいって言うのは通じないし、あいつが美味しいって言うのも俺分かんないし。
 どっか一箇所位、『これ旨いな!』『そうだな!』っていうの、してみたいだけなんだけどな……。
 あんたらと飯一緒に食うと、余計に感じる」
「でもさ、違ってると補完しあえるじゃない。
 僕たちは嫌いなモノも大体同じだから二人で玉砕だけど、君たちは、どっちかが補えるでしょ。
 好きなモノ一緒過ぎると、喧嘩になるよ」
「うるせーよ、ノロケにしか聞こえねーよ」
「うーん、いじけてるねー。……ん?携帯鳴ってる?僕のかな」
「あ、俺のみたい。メール」
「辛すぎてごめんって?」
「茶化すんじゃね。………あ、今日の夕飯ハヤシだ。……あー、ええと……」
「はいはい、じゃそろそろ出よう」