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ストイックなのに一部エロ

生徒会副会長兼風紀委員長、という肩書きを聞くと、あの先輩のことがだいたいイメージ
できるんじゃないんだろうか。
ツメエリを、ピッチリ上までつめて、頭のてっぺんからつま先まで、まるで生徒手帳から
抜け出してきたようなルール通りの服装でいる。しかも、その服装に、シミがついて
いたり、着崩れたり、ということが、一度もない。
先輩と同級生の人たちに聞いても、やっぱり、乱れたりしていることが、一度もないんだ
そうだ。また、男子高校にも関わらず、彼に下ネタをふる勇気がある人もいないらしい。
禁欲的。ストイック。多分、そんな言葉で表すといいんじゃないかな。
そんな先輩に、俺は恋してる。

その日は、俺にとって、記念すべき一日だった。
なぜなら、生徒会の一員になれたからだ。
正確にいうと、生徒会役員の使いっぱしりという噂の、生徒会補助員になっただけなのだが、
それでも俺は、先輩に少しでも近づける嬉しさで、一杯だった。
だから、浮かれすぎた俺は、集合時間に指定されていた30分前に到着してしまった。
先輩は、多分、早めに来るだろう。二人っきりになったら、何を話そう。
俺は、いきおいよく「失礼します!」とドアを開けようとしたら、つんのめった。
あれ? ドアに鍵がかかっている。
まだ誰も来ていないんだ、と、しょんぼりして、俺はドアの前にしゃがみこんだ。
何だ。誰よりも一番に部屋に入って待ってたかったのにな。バカみたいだ。
…しばらくして、中で声がすることに気づいた。

「…さっき、誰か来たじゃないか…」

先輩の声だ、ということに気づいた。
誰かと中にいるらしい。俺は、開けてもらおうと、立ち上がってドアをノックしようとした。
しかし、次に聞こえてきた言葉で、固まった。

「気にするなよ。集合時間まで、まだ時間あるだろ。それまでに、コレ、どうにかしとか
 ないと、副会長の威厳が崩れおちるんじゃねぇのか?」
「君は…っ!」

ピチャピチャと、水気のある音が聞こえてきた時点で、僕は、今扉の中がどういう状況なのか
悟った。今の副会長の相手の声は、何度か聞いたことがある。会長だ。
俺は、ドアにベッタリと耳をつけて、全神経を耳に集めた。
扇情的とも言えるぐらい、色っぽいあえぎ声が、息が、聞こえてくる。
副会長が、あんな声を…!
俺は、そのままトイレにかけこんだ。



しばらくして、集合時間5分前に行くと、何事もなかったかのように、制服をピッチリと着た
副会長が、部屋で待っていた。その横には、会長。もうすでに何人か、同じ生徒会補助員の
人たちも来ている
俺は、会長と副会長に挨拶をしながら、ふと気づいてしまった。
「先輩、首にアト…」
言いかけて、やめた。というか、言えないことに気づいた。思わず生徒会長に目をやると、
ニヤリという笑みを浮かべられる。あわてて副会長を見ると……
鉄壁の副会長が、赤面して、首筋を抑えていた。

俺は、もう一度トイレにかけこむはめになった。
補助員の集まりには、遅刻したが、会長も副会長も怒らなかった。