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盲目の方が攻め ---- 彼の目には傷がある。 「王子、どこにいるのですか?」 「ここだよ」 そっと彼の手を取り、私の頬に持ってくる。 すると、安心したように彼は微笑むのだ。 その顔に、私は思わず泣きたくなる。 彼の美しい目を傷つけたのは、私だ。 美しいエメラルドグリーンの瞳、誰もがその瞳に見惚れた。 あの時、私をかばうまでは。 『誰か、兵士を呼べ!』 『報告します!! 今、王子の寝室に―――!!』 『王子―――――!!!!!』 「―――じ…王子」 「ん、何だ?」 「泣かないでください」  そっと目じりを拭う手に、私は何度癒されたんだろう。 「ア……レク、そのまま……」  何度、自分が代わってあげられればと思っただろう。 「王様、お時間です。もうそろそろ……」 「――――わかってる」  アレク、お前に見せてやりたかった。  私が、一国をすべる王になった姿を。 ----   [[盲目の方が攻め>4-559-1]] ----

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