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刀と鞘の関係 ---- 「行くな!」 と、お前を止めたのは、あれは、何時の時代だったろうか。 「仕方ないんだ。」 お前は泣きながら出掛けて行って、その美しい刃をボロボロにして血濡れて帰って来たね。 あの時、お前は私の中で泣いたんだっけ。 若く美しい剣士だったそうだね。 知ってたよ。 あれは、お前の憧れていた相手。刃先を交し合う度に、お前はあの若い剣士にますます惚れて、煌めきー。 彼の肉を絶つのは、さぞかし辛かったろう。 そして、あれは何時の時代だったろう。 もう人間に惚れるのはよせって言ったのに、今度は、仲間の隊士だから大丈夫って。 そう思って安心してたのに…。 あの時こそは、お前も、もう立ち直れないかと思うほどだった。 こうして古美術商の奥に眠るようになってからは、 今はもう、みんな遠い時代の事だけど。 「そうですね。みんな遠い過去になってしまいました。」 刀が答えた。 「でも、私も本当は分かっていたんですよ。どんな事があっても、私の帰るところは貴方の腕の中でしかないって。今まで随分、貴方を苦しめ、心配させてしまいましたねえ。」 「ねえ、本当に。」 「本当に、今思うと、なんて長い時が必要だったんでしょうねえ。私には貴方しかいなかったんだって気付くまで。」 ----   [[遅くなりましたが189です。190姐さんありがとうございます!刃×鞘でしょうか?萌ました(*´Д`) >4-199]] ----

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