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短気だけど優しい先輩と腹黒でツンデレな後輩 ---- お前あの先輩と付き合ってられるなんてスゲェな、ってよく言われる。 アイツは短気だからな。常に機嫌悪い印象しかないから、取っつきにくいのかもしれない。 でも俺にはそっちの方が好都合。アイツの本心を知ってられるのは俺だけで十分。 そんな事考えながら廊下歩いてたら、後ろからいきなり腕引っ掴まれた 「おい!!なんで無視してんだよ」 「え、あ、気づかなかった」 「は?そんなに真剣に何考えてたんだよ…?」 「…さあ?」 今まで真横でお喋りをしていた女子たちが俺たちに目を合わせない様にして足早に過ぎ去って行く。 教室の中からは、また絡まれてて可哀想…とばかりに憐れみの視線を送るヤツもいる。 でも俺はコイツのこの大げさな反応が嫌どころか、むしろ心地いいと思ってしまう。絶対に言わないけど。 「おい俺がが話してるときはこっち見ろ」 「…お前さあ…そんな事でいちいち目くじら立ててんなよ…。周りに怖がられるだろ」 「ふざけんな。俺の言いたい事分かってんだろ?ちょっとこっち来い」 「いったっ…!引っ張るなって」 遠慮のない力で階段の下の陰に引きずり込まれて壁に押さえつけられた。 そのまま間をおかず激しく口づけされる。 「ンっ…む…」 濃厚ながらも優しい舌使い。右手で肩を強く押さえつけられつつも左手は優しく髪をまさぐるられる。 これがコイツの本心。独占欲故の短気と優しさ。 これがあるからコイツとのやり取りは病みつきにになる。 もうやめられない。 長いキスの後、少し上がった吐息まじりに耳元で囁かれる。 「俺だけにしとけよ」 浮気してるとでも思ってるのか?バカだな。俺はアンタにこんなにハマってるのに。 でもそれは言わないで目線をそらし、出来る限り煽っておく。 また俺の事で躍起になったアンタが見たいからな。 ----   [[また忘れたの?信じらんない>4-169]] ----

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