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コンビニ ---- コンビニにはBLが満ちている、と俺は思う。 一、常連の高校生二人。朝練のためか朝早く来てパンを引っつかんで金払って咥えて、 走り去って行く。うふふあははと微笑み合いながら。 朝シフト、眠いのを我慢した甲斐があったとガッツポーズをしていると、同じく朝シフ トの上野から「この腐男子め」とばかりにぽかりと頭を叩かれた。 殴った後にチュッパチャップスくれても許さないんだからな! ………あ、プリン味って美味いんだ。 俺がオレンジが好きだな!と言うと上野は律儀に試食して感想をくれた。 二、常連のサラリーマン。二週間ほど前から同伴者が増えた。 サラリーマンより年下であろう長身の青年。どでかプリンを買うか買わないかで揉めて いる姿が微笑ましい。 夜シフト、増やした甲斐があったと肉まん詰め替えながらにやにやしていると、同じく 夜シフト増やした上野が「この腐男子め」と声に出して呟いていた。 呟いた後にダース一箱くれても傷心のこの心は癒えないんだからな! ………え、ホワイトのほうくれんの?マジ? 原稿の時に食べてくうううってなっていると、上野から電話が来た。嬉しくて、今描い ている原稿の話をするとドン引きされた。 三、ベンツでお乗り入れ。俺が駐車場を見てぎょっとしていると、中から出てきたスー ツ姿のゴージャスな壮年の男性が、普段着つうかスウェット姿の青年をお持ち帰り。 これには他の客もぽかんとしていた。上野だけは溜息を吐いていた。 昼シフト、代わった甲斐があったと手を組んでぼおっとしていると、同じく昼シフト代 わったらしい上野が「さっきのは俺もびっくりした。ガチっぽいな」としみじみと言っ た。 そうか、上野も分かるようになったな! 俺は嬉しくなって口に入れていたチュッパのプリン味を上野にあげた。 ………な、なんで赤くなるんだ!? その後はちょっと俺も気まずかった。 四、あとは王道、店員同士って奴かな。と俺が思いつつチュッパを頬張っていると、最 近シフトの合わなくなった上野と珍しくシフトが合った。 俺がずっと上野に渡そうと思っていたチュッパのオレンジ味とダースのホワイトを上野 に差し出すと、上野は今にも泣き出しそうな顔で笑った。 俺はぎょっとしてこの前シフトを代わってやった奴を呼び出してレジを交代させ、上野 を連れて近くの公園に行った。 ハンカチを差し出して、頭をぽんぽんと叩いてやっていると、ぎゅーっと上野から拘束 された。 これも王道って奴なのかなあ、と思いながら上野の「好きです」という呟きに耳を預け、 そっとその背を暖めてあげた。 ----   [うつらうつら>18-229]] ----
コンビニ ---- コンビニにはBLが満ちている、と俺は思う。 一、常連の高校生二人。朝練のためか朝早く来てパンを引っつかんで金払って咥えて、 走り去って行く。うふふあははと微笑み合いながら。 朝シフト、眠いのを我慢した甲斐があったとガッツポーズをしていると、同じく朝シフ トの上野から「この腐男子め」とばかりにぽかりと頭を叩かれた。 殴った後にチュッパチャップスくれても許さないんだからな! ………あ、プリン味って美味いんだ。 俺がオレンジが好きだな!と言うと上野は律儀に試食して感想をくれた。 二、常連のサラリーマン。二週間ほど前から同伴者が増えた。 サラリーマンより年下であろう長身の青年。どでかプリンを買うか買わないかで揉めて いる姿が微笑ましい。 夜シフト、増やした甲斐があったと肉まん詰め替えながらにやにやしていると、同じく 夜シフト増やした上野が「この腐男子め」と声に出して呟いていた。 呟いた後にダース一箱くれても傷心のこの心は癒えないんだからな! ………え、ホワイトのほうくれんの?マジ? 原稿の時に食べてくうううってなっていると、上野から電話が来た。嬉しくて、今描い ている原稿の話をするとドン引きされた。 三、ベンツでお乗り入れ。俺が駐車場を見てぎょっとしていると、中から出てきたスー ツ姿のゴージャスな壮年の男性が、普段着つうかスウェット姿の青年をお持ち帰り。 これには他の客もぽかんとしていた。上野だけは溜息を吐いていた。 昼シフト、代わった甲斐があったと手を組んでぼおっとしていると、同じく昼シフト代 わったらしい上野が「さっきのは俺もびっくりした。ガチっぽいな」としみじみと言っ た。 そうか、上野も分かるようになったな! 俺は嬉しくなって口に入れていたチュッパのプリン味を上野にあげた。 ………な、なんで赤くなるんだ!? その後はちょっと俺も気まずかった。 四、あとは王道、店員同士って奴かな。と俺が思いつつチュッパを頬張っていると、最 近シフトの合わなくなった上野と珍しくシフトが合った。 俺がずっと上野に渡そうと思っていたチュッパのオレンジ味とダースのホワイトを上野 に差し出すと、上野は今にも泣き出しそうな顔で笑った。 俺はぎょっとしてこの前シフトを代わってやった奴を呼び出してレジを交代させ、上野 を連れて近くの公園に行った。 ハンカチを差し出して、頭をぽんぽんと叩いてやっていると、ぎゅーっと上野から拘束 された。 これも王道って奴なのかなあ、と思いながら上野の「好きです」という呟きに耳を預け、 そっとその背を暖めてあげた。 ----   [[うつらうつら>18-229]] ----

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