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会話文までだと、幼主人と理屈っぽい世話焼き属性の歳かさ執事にも読める。短文だから一目でオチまで読めて、ミスリードを思考する余裕がないんだね。完成度の高い短文に目から何か出ました。心からGJ ---- 「またミスですか。行動する前に念には念を、確認をして下さいとお願いしましたのに」 「ご、ごめん! でも……僅差だよ? 僕だってわざとやったわけじゃ」 「私とてこのような事、言いたくて言っているのではありません。 私がいなくとも大丈夫なようにと、心を鬼にしているのです」 「うん、わかった――って、私がいなくとも、ってどういうことだ」 「……実は、今月をもって執事の職を辞することになりました」 「えっ! ど、どうして!? きいてないよ!!」 「申し訳ありません。私の力不足で、ご主人様をきちんとお支えできませんでした。 この責任をとって辞め――」 「バカを言うな!!」 「ご主人様……?」 「僕をいくつだと思ってるんだ! あと5日で43だぞ? お前よりずっと年上のオッサンだ! ドジやらかすのもこうやってお前を苦しめるのも、全て未熟な僕が悪い、僕の責任だ!! だから……責任をとって辞めるなんて言うなっ!!」 子供のようにがむしゃらに抱き締めてくる腕。 「僕は、お前じゃないと駄目なんだ………っ」 切羽詰まった囁きに、目から熱いものがこぼれる。 心から思った。私こそ、ご主人様の側じゃないと駄目なんです、と。 ----   [[魔王に育てられた勇者>16-949]] ----

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