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ブレザー×学ラン
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珍しいかもしれないが、俺の男子校の隣にはもう一つ男子校がある。
まあ、偏差値も一緒のヘタレ校とヘタレ校が並んでるってだけなんだけど。
生徒は、仲いいとは言えない。野郎がベタベタするのもまあヘンだけど、
あまり打ち解けない理由の1つは、制服が違うことじゃないかと勝手に思ってる。
俺等が学ランで、奴らがブレザー。
ブレザーって、なんかスカしてるじゃないか?坊ちゃんって感じ。クラい詰め襟には、ルサンチマンがあるのよ。
そんなブレザー野郎の1人と、俺は、1年のはじめから因縁がある。
なにって、いや、通学路が途中から一緒で、毎朝同じ道で会うだけなんだけど。
なぜか定刻、いつも一緒だ。学校にまっすぐ続く大通りで俺たちは出会い、
通りの端と端を並んで学校まで歩く。もう2年目になる、何だか面白くない朝の行事だ。
時々通りの向こうに目をやると、奴がにらんでくる。俺も思いっきりガンを飛ばす。このチャラチャラしたブレザー野郎め。
その日の朝、俺はだるい体を引きずりながら家を出た。
無茶なテスト勉強がたたったのは分かってたが、ムキになったように学校に向かう。
でも、大通りまでもうすぐというところで、ダウンした。駄目だ、吐き気がする。
その時はもう家に引き返す気力もなくて、めまいを感じながら道ばたにしゃがみ込んだ。
「----おい、どうしたよ」
クラクラしながら振り返ると、そこにはブレザーのネイビーのネクタイがあった。
「どうしたって‥‥なんだよ……」
「おまえが来ないからさ、どうしたのかと思って」
俺の額にさっと手を振れ、顔をしかめて、いきなり俺を抱き起こす。
「つかまってろ、家、どっちよ」「お前、授業は」「うるさい」
俺のメチャ重のリュックも持って。うわ、ブレザー野郎のくせに、すげえ力。
「意外だな」「何が」「学ラン野郎って、タフなもんだと思ってた」
辛かったけど、吹き出した。なんだよ、それ。
「----おまえ、名前、何?」
いい顔で笑った。
家に辿り着くまで、2年分の色んな話をした。
風邪が治ったら、一緒にどっかに行きたいと思った。
そのときは、ブレザーも学ランも脱いで。
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[[女顔細身青年×マッチョオサーン>1-189]]
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