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純情 ---- 「…ふざけんなよお前!」 「ビックリした!ちょ、どうしたんスか先輩、急に」 「どうしたじゃねぇ!何?彼女できたからだぁ?!」 「そうなんスよ、実に7ヶ月ぶりの女なんスよぉこれがw」 「そんなこと聞いてねぇよ!てか彼女と遊んでたから練習無断欠席だと!?しかも1週間も!?そんなバカみたいな嘘で許されると思ってんのか?!」 「ちょっと落ち着いてくださいよ!それに嘘じゃないっスよ!…ほら、これ、彼女の写メです。なかなかっしょ?」 「…っ、どうでもいいそんなの!お前な!お前の勝手で部員全員に迷惑掛けたってこと自覚してんのか?!それなりの覚悟はあるんだろうな!?」 「…」 「なにニヤニヤしてんだ気持ち悪ぃな!黙ってないで何とか言えよ!」 「…じゃあ、先輩」 「なんだよ」 「今の先輩ってさぁ…『部の先輩』として『後輩が不甲斐ない』から怒ってるんじゃなくて実は『想い人』として『裏切られた嫉妬』的なことから怒ってるんじゃないスか?w」 「え…はぁ?!…な、に言ってんだお前…」 「だってそーでしょ?俺が彼女できたっつってから急にキレるんスもん。分かりやすいったらもーw」 「だからニヤニヤすんなっつってんだろ!」 「さらに言っちゃうと、あの時に告ったときから先輩、若干俺への態度違ってきましたもんねー?あ、意識しちゃいました?w」 「…おい」 「先輩も俺のこと、ホントは好きなんですよねぇ?」 「…お前、いい加減に」 「好きなんですよねぇ?!」 「…っ」 「ハハ、なーんちゃtt」 「っ…そーだよっ!嫌だから怒ったんだよ!だって好きになったんだもん俺、お前のこと!悪いかよ!?」 「…え?」 「だってお前言ってくれたじゃん、『先輩のことマジ好きだ』って!『マジ付き合って』って!お前は、冗談だったかも、だけど…俺…俺は初めてだったんだぞ!?そーゆーこと本気で言ってくれた人!お前が!」 「え、マジで?あの、これ嘘って」 「そら確かにお前には叱って、ばっかで、くっつくなとか、離れろ、とか、言ったけど、恥ずかしくて、それでも俺、お前の、為、思っ…グスッ、嫌い…違うのに…ぅぅ…」 「えぇ!ちょと、泣くとかマジでちょっと・・・」 「…でも、もう…グス…だから…俺…うぅ」 「だから、あのっ!先輩!?」 「…?」 「俺、彼女なんていないんですってば!」 「…は?」 「あれ実は講義が一緒の娘で…」 「…は、あ?」 「いや…ちょっとからかってやろうと思って…その、冗談のつもりで」 「……はぁ、あぁ?」 「そしたら先輩一人でなんか色々と…ハハ」 「…あぁ、あぁあ?!」 「ちょ、あれ?先輩、目がなんか怖――」 … 「ホントもう、マジすまいせんっした」 「…いいよ、もう…気持ち良い1発入ったし…」 (…しっかり3、4発殴ってたっての;) 「…でも」 「はい?」 「だとしたら…彼女ができたのが理由じゃなかったんなら、本当の無断欠席の理由は?」 「あ…それは…ぇーと;」 「…。」 「…すいません、ちゃんと別れてきますから!」 「…やっぱりな」 「いや、あの、正確に言えば恋人未満的なアレで…」 「もういいってば。…お陰さまでなんか吹っ切れたし。…俺も全部忘れるからお前も忘れてくれ…」 「…いや、俺、やっぱ先輩のがいいっス。」 「無理しなくていいから。俺だって気マズくなっt」 「ほら!メール、今、送りましたから!ね?」 「……ホント、馬鹿だ、お前は。」 「いやぁきっと向こうだって俺のことなんて本気に…って、もー!すぐ泣かないでくださいよぉ」 「…っ黙れ」 ---- [[「死ぬ気でがんばります!」>16-209]] ----

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