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ぬこと鳥の純愛
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喰いたけりゃ、とっくに喰ってる。
いや、今でも喰いたい。本能が俺を掻きたてる。
でも―――
ルリリ、ルリリ、ルリ……
綺麗な声。蒼い空に吸い込まれていく歌声。
この耳に涼やかな音を、手放すことは出来なくて。
「そろそろ僕を食べてくれますか?」
歌い終わった鳥が訊く。こいつは最愛の相手を失って久しいらしい。
「やだね。脂が乗ってない鳥野郎なんて。胃液が勿体無ぇよ」
もっと歌って。ずっと歌っていて。
時の流れの違う者同士、いつ終るとも分からない逢瀬を、もっと惜しんで。
「歌えよ。歌わないお前になんて興味ねーんんだから」
「変わった猫ですね。お仲間を追い払ってまで、一羽の鳥に執着するなんて」
だって、それは、仕方が無いだろ。
何よりお前が愛しいから。
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[[穏やかな優等生×やんちゃな熱血バカ>2-619]]
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