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文化部員なんか余裕で押し倒せるぜ!と襲いかかったらあっさり押し倒し返される運動部員 ---- 今日こそわからせてやるんだ。サッカー部のエースの俺の、俺様の力ってやつを。 いっつも理科部だとかいうインテリかつネクラな部に引き篭もってるあいつに。 静かな生物室の扉を開ける。隅っこの大きなソファでだらんと寝ているあいつが視界に入った。 ぼろぼろの白衣は、きっとオキシドールとか塩素とか(よくわからないけどそうした危険な液体)まみれなんだろう。 しかし好都合だ。寝ている時の人間は無防備なんだよと教えてくれたのは目の前のこいつである。墓穴を掘ったな!まさかお前からの教訓がこんなところで生かされるなんてよ! 俺はほとんどうつ伏せになっているヤツの肩を掴んで、仰向けにさせて―― 「あれ?」 頭突きまであと少しというところで、ぐるん、と視界が真っ逆さまになって。目の前には先ほどと同じそいつがいたけれど…紛れもなく、目は開いていて。 「お、おおッ、起きてやがったのかこのタヌキ野郎!」 「…起きたのかも何も、あれだけ派手に触られたら誰でも起きるよ」 どうやら、体制が逆転してしまったようだ。奴の両腕は俺をソファーに縫い付けて。はなせ、と叫ぼうとしたら、そっと口に手が当てられた。 「むぐ、」 「俺もさ…そこまで寛大じゃないんだよ。言って。俺に襲い掛かって何しようとしたの」 「んぐぐ、」 こいつ、言ってることとやってることが矛盾してるぜ。「言って」とか言ってるが、 俺はお前に口を抑えられてるから何も言えないんだよ! 「まさか高価な薬品とかそこの標本とか盗もうとしたとか…」 「…ぐ、ぐっ」 「…な、わけないよね。しかし、君って虚勢だけの臆病者かと思ってたけど、意外に度胸あるんだね。一人でこんな暗いとこまで乗り込んでくるんだから」 ぞくっという感覚で、唇を捕らえていない方の手が、おかしなところを触っていることに気付く。 シャツの合間から…他人には触られたことのないような、おかしなところに。 「んん…っ」 いつのまにか掌は唇から離れて、シャツのボタンをひとつひとつと、外していた。 「キレイな色してるね」 そう言って、胸の突起を撫でくり回され。体の中を、何か変な感覚が駆け抜ける。 「…っ…!」 「出向く手間が省けた、かな」 ぼそっと吐かれたそのセリフを理解する前に、荒い口付けを落とされた。 ---- [[夏だったね。 >13-499]] ----

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