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気づくのが遅すぎた ---- 「ボールに卵を二つ割ってください。」 「……ん、こうか?」 「はい。殻が入ってますが、まあ取ればOKですね。」 「はっはー!俺様すげー!よし、次だ。」 「次に塩と旨み調味料を入れて泡立て器でよく混ぜてください。」 「おう!えーと、塩をパパッ、味の○をササッ。で、行くぜ!」 「ちょ、待ちなさい!ゆっくりでいいんですよ。ほら飛び散ってるじゃないですか。」 「こ、こうか?こうでいいのか?」 「はい、OKです。あ、そのくらいでいいですよ。じゃあ次は醤油を回す程度に。」 「ん?ん?まわす程度ってなんだ?どんくらいだよ、それ。」 「そうですね。卵液に直径3センチほどの円を二秒で描くようにイメージしてみてください。」 「……わかんねー。まあこんな感じでいいか。」 「少し入れすぎな気もしますが、まあいいでしょう。では箸で軽く混ぜてください。」 「軽くってことは、そーっとだな?そーっと。」 「はい。じゃあ一度ボールを置いてフライパンにゴマ油を塗ってください。」 「この紙で塗ればいいのか?いいんだな?」 「そうです。ムラなく塗れましたね。では卵液を投入しましょう。」 「よーし!行くぜ!ドバーッと行くぜ!」 「乱暴すぎですよ。また零しているじゃないですか。」 「ふ、拭くぜ。拭けばOK!よし、次だ!」 「蓋をして、コンロに着火してください。」 「お、おう。あ、ライターどこだ?」 「これでどうぞ。マッチですが。」 「よ、よ、よよよし。着けるぞ。着けちゃうぞ。………火でねーぞ?」 「おや?おかしいですね。どれどれ……………コンロのガスが空でした。予備をください。」 「あ、買ってくんの忘れた!」 「どうするんですか!まだガスは通ってないんですよ!」 「な、生卵かけごはんで!あれはウマいぞ!」 「これ、甘いんですが。」 「あ、塩と砂糖間違えてる。……ごめんなさい。」 ---- [[目隠しの刑>13-439]] ----

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