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嫌いが好きに変わる ---- 「先輩、確認したい事があるんですがいいですか。」 「なんだよ」 「先輩はハーブティー大っ嫌いでしたよね。匂いをかぐのもまっぴらごめんとか。」 「…そうだけど?」 「はい。じゃ、これを…」 「ぐあっ…!!やめっ…それペパーミントティー…!」 「えいっ!」 「うぶっ!!…な、なんだよ今の?!何飲ませた、今っ!」 「先輩!どうですか、ペパーミントティー!ほらほら!」 「うわっやめ…!…て、あれ?なんか良い香りだな…好きかも。」 「よっしゃぁぁぁぁ!!」 解説しよう! この研究所に移動してきた二年前から、俺は先輩に人目惚れ片想い一直線だが 何故か先輩からはことごとく嫌われ続けてきた! だが、俺の募るばかりの先輩への想いが、ついに奇跡をもたらした! 「それがこれ!新薬『嫌いが好きになる瞬間』だ!一粒で一つ、嫌いなものが好きになる効果があるぜ!」 「アホかあ!!つーかそんな怪しげなもん人の口にねじ込んだのかお前は!」 「その点は大丈夫、先輩。この一週間、俺の体でめちゃめちゃ人体実験済みですから。 おかげで三食生でほうれん草食うようになって、タバコも一日一箱は吸うし、 携帯の待ち受けは細○数子だし、大型犬を見ると所かまわず抱きしめたくなるし」 「良いことないじゃねーか、ほうれん草はともかく。あーペパーミントティーうっまい…。」 「で、先輩!先輩は俺のこと、嫌いなんですよね?」 「……あのなぁ。」 「言ってましたよね。嫌いですよね、嫌いって言いましたよね!?」 「お、だっ…馬鹿、何を…」 パシぃっ! 「いっってーな、おい!何すんだよ!」 「大っ嫌いなんですよね!?さぁ、これを飲んで下さい!」 「ふざけるな!んなもん飲ませたら、ほんとに嫌いになるからな!!」 ---- [[梅は咲いたが桜はまだかいな>12.5-359]] ----

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