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パラレルワールドの自分 ---- 父さん母さん。パラレルワールドの自分はゲ○でした。 一体なんのSF小説か、俺は自分の世界とは違う、パラレルワールドというやつに跳んで来てしまった。 原因不明。もう、まさしくファンタジー。 跳んだ先がその世界の自分の部屋だったから、運がよかったといえばよかったのかもしれない。 しかし。 パラレルワールドの俺は、ゲ○だった。 「なぁ、お前本当に男だめなの?」 「だめっちゅうか、そもそも考えたことがなかった選択肢っちゅうか・・・・・・」 「外見はまるっきりオレなのにな。ちょっと自分とヤるってのも楽しそうだったのに、残念だ」 いやいや、本当に残念そうにため息を吐かないでくれ。お願いだから。 俺この部屋以外でどこ行けばいいのかわからないんだから。 生まれて初めて貞操の危機なんてもの感じた・・・・・・。 「双子・・・・・・は無理だな。オレ一人っ子だって職場の皆知ってるし」 「い、生き別れの兄弟・・・・・・とか」 「うわ、ドラマみてー」 ああうんそうだな、パラレルワールドに跳ぶこと自体、ドラマみたいだよ・・・・・・! 「あーそうだな、髪型ちょっと変えて、伊達眼鏡でもつけて、ちょっとメイクでもすりゃあよく似た別人くらいにはなるかも」 メイク・・・・・・化粧? 「誰が化粧するんだ・・・・・・?」 「お前に決まってんじゃん」 いや。いやいや。 いやいやいやいや(ry)。 「化粧はマジ勘弁」 「ああうん、じゃあまあ化粧はいいや」  い い の か !  「でもよぉ、どうするかなぁ」 「は?何が?」 「同棲の理由」 「ぶっ!」 「お前行くとこないんだしさぁ、ここに住むしかないじゃん?別に部屋借りるのも金かかるし。幸い、オレフリーだし」 「いやいやいやいやいや、おい」 「やおいときたか」 「ちげえよ。いや、なに、じゃあ俺、お前のナニになるの?」 「そうなるなぁ」 あれ、ちょっとくらくらしてきたぞ。なんか考えてもみなかったことが次々に起こりすぎだ。 「一応職場への建前みたいな感じでさ」 「んぬぬ・・・・・・ん?職場?」 「そう、一緒の職場の方が安心っしょ?」 「そんな簡単に就職」 「人手足りてないから。お前、細かい作業得意?」 「まぁ、ボトルシップ作るくらいには」 「おんなじ趣味か。比較的近い・・・・・・あー、ぱられるわーるど?なんだなきっと」 あーそれは俺も感じてた。 住んでるアパートも元の世界と一緒だし、小物やカーテンの色が違うけど、大体同じ部屋だ。 あ、さりげなく俺より上の検定合格してる。 ん?今ちょっと思いついた。 「あーなぁ」 「あん?なんだよ」 「わざわざ恋人の振りしなくても、親戚とか、ルームメイトとかあるんじゃね?」 もう一人の俺、沈黙。そして、 「チッ!」 「舌打ちっ!?」 「偽りから始まる恋だってあるんだぜ」 「まだ俺の貞操諦めてなかったのか?!」 最初に襲ってきたときに一発きんてき食らわしたのに。 「だって目の前に俺がいるんだぞ」 どうやらこっちの俺はナルシーも入ってるみたいだ。 「いや、だから俺そっちの趣味は・・・・・・」 「開発してやるから」 「ノーサンキュー!ノーサンキュー!!アイアムエ○○!!!」 「ミートゥー!」 「切り替えされた?!ちょ、近づくな!もう一発蹴るぞ!!」 「金蹴りが怖くてゲ○やってられるか!」 「わけわからん!?!このっこのぅ!」 ギャーギャーワーワー 父さん母さん。 助けてマジで。 了 ---- [[甘酸っぱい青春>12.5-259]] ----

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