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背中合わせ ---- 都会の一角に、時代に取り残されたような小さな公園がある 公園内の誰もが弱々しいと笑った、僕の背中の半分にも届かない小さな背 僕に気付くと明るい声を上げて駆け寄ってくる 『いつでもおいで、受け入れるよ』と囁くと、楽しそうなお喋りが背中越しに聞こえた 今では彼の肩甲骨に僕の肩があたる 花の降る春、日光に炙られる夏、紅葉色が彩る秋に白く閉ざされる冬と月日が流れても、彼はこうしてここに現れる 「ねえ」 あの頃の可愛らしさとは正反対の、低く落ち着いた言葉が背筋を撫でる 「今日こそ聞きたいんだけど」 僕は黙って下を向いた 「アンタただのベンチ?それとも俺に惚れてる霊?」 公園内の誰もが息を潜めた 僕は曖昧に微笑み返す 「どっちにしても、俺のこと好きならいい加減顔見せろよな」 その公園には、仲睦まじく語り合う幽霊と青年がいるらしい ---- [[直球エロ>12-209]] ----

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