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紳士な受け ---- それでは、と彼は言った。 「それでは、君はどうあっても俺を受け入れることはないんだな?」と。 「そうだ。無理だよ」 先ほどから同じことを繰り返してばかりの俺に、彼は苦笑するだけだった。 「この先、俺以上に君を愛する人間はきっと出て来ないと思うよ?」 「それでも無理だ」 言った瞬間に彼の眼の色が微かに変わった。長い付き合いだ、知っている。 彼は傷ついている。 「だけど、どうしたって俺は君が好きなんだ。触れてキスして、出来れば抱かれたいと思っている」 「やめろ!」 ゆらりと世界が揺れるのは俺が怒りで目がくらんでいるせいか、それとも泣きそうなのを堪えているせいか。 「何でこんなこと言い出した……!」 八つ当たり気味に問いただしても彼はただ微笑むばかりで、だから余計に苛立ちが募る。 「何で告白とかすんの? 何で俺にばっかり選ばせるんだ、お前……!」 告白なんて0か100かだ。今までの、ぬるま湯にずっとつかっているような関係は保てない。 俺にとってお前は別格だ。ずっとそうだった。これからもそうなるはずだった。なのにどうして今更ぶち壊すんだ。 「もう友達じゃ無理だったんだ」 静かに告げられた言葉に俺は何も返せない。 「俺は君の特別になりたい。君に抱かれる権利が欲しいんだよ。君のことが」 好きだと告げる唇に思わず噛みついていた。 告白もぬるま湯も0も100も全てがぶっ飛んでいた。 ああ、そうだよ俺はお前のことが。 ずっとお前のことが。 ---- [[バカ二人>11-139]] ----

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