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キリスト教徒同士
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その感触は少し気持ち悪く、それでいてとても気持ちが良かった。
そして必ず罪悪感を心に引き起こした。
ジョルジュの舌と自分の舌が触れ合う時、
リンドはいつも幼い頃飼っていた蛙にさわった時の事を思い出した。
突然小屋の外で物音がした途端、二人は長い時間行っていた唾液交換を中断させ、
そのまま耳を澄ませてピクリとも動かなかった。
「…大丈夫、人じゃないよ、リンド」
ジョルジュは力を抜いて優しく微笑んだ。
その(お気に入りの)笑顔を向けられると、大してビクビクしている訳でもなかったリンドは
ふいにジョルジュに甘えたくなった。
「…ジョルジュ…、もっとして…」
「…ん?キス?」
「うん…キスして…」
リンドは、ジョルジュはとても大人びていると思った。
彼らは同い年だったが、ジョルジュは穏やかで他の誰とも違っていた。
「…リンド…」
濡れた口唇を離して二人は息も絶え絶え見つめ合った。
「…リンド、僕たちは地獄に堕ちる」
「……」
リンドは息を呑んだ。
然し、解っていた。この事が誰かに知れたら二人とも殺される。
リンドは静かに震える口を開いた。
「…そうだね…、神様は全部見てる、絶対に…。」
その間ジョルジュの瞳は真っ直ぐリンドへ向けられていた。
その目には怖れなど全く映ってはいなかった。
そしてリンドは、自分ももう既に子供ではない事を悟った。
リンドは言った。
「…最後の審判のラッパが鳴って蘇った時に、
君と一緒にいられるなら…
僕はその後どうなっても構わないよ」
ジョルジュは少し驚いた顔をして、そして微笑った。
リンドは誇らしげに、しかし照れた様な笑みを返した。
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[[背中がかゆいが手が届かない>10-369]]
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