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飄々とした師匠×生意気な弟子
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「師匠、見ろよ。俺どう見ても天才」
ろくろの前で背筋を伸ばして見せると師匠は一瞥を呉れてどこかへ行った。
「…無視かよ」
「無駄口は叩くなといつも言っているだろう」
いたのかよ。
さっきはどこへ行ったのかと聞くまでもなく、師匠の長い指が俺の作業着の袖をまくるのを見て手を洗ってきたのだとわかった。
「てか、どう?この皿、綺麗に成形できたと思うんだけど」
「厚みが均等でない」
椅子を引く音がしたと思ったら師匠が俺の真後ろに座る気配がした。
ぐっと背中を押さえられ、伸ばしているつもりだった背筋が伸びる。
「つーか、近」
「男同士でセクハラも何もないからいいんじゃないか?」
そういう割にきわどいところを触って俺の姿勢にケチつけてくるのはどういうことだ。
粘土まみれの手じゃ払いのけられやしねぇ。
「おい、まじで離れろよ」
「ん?なんか不都合でもあるのか?」
あるよ。
ある。
なんで俺はこんなにテンパってんだ。
なんで師匠はこんなに余裕かましてんだ。
悔しいじゃねぇかよ、おい。
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[[かみさまに出会った夏>21-949]]
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