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犯した直後の攻めの涙 ---- 終ぞ我に帰った目の前の彼は目尻に涙を浮かべて頭を下げている。 おいおい、犯されたのは俺だっていうのに。 何度もやめろと言ったのに制止も聞かずに俺の身体を暴いた大きな背中は小さく丸められ、涙混じりの声でごめんなさいと繰り返す姿は、ついさっきまで俺を組み敷いていた時と全く違って酷く小さく見えた。 毎回のように説教しても「つい、我を忘れて」がっついてしまうというのだから始末に負えない。 ていうか、毎回謝るけれど「次は抑える」なんてことは一度も口にしないのだから自覚はあるんだろうなと大きくため息をついた。 ため息を見ると呆れられたのかと思ったのか更に泣きながら謝罪を繰り返す。 その姿は大好きな飼い主に捨てられそうな犬を彷彿とさせた。 ああもう。 そんなに涙を見せられては、怒る事も嫌う事も出来ないじゃないか。 ----   [[絵画の中の男に恋をした>21-289]] ----

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