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ツンデレの逆襲
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おかしい。
気のせいなんかじゃない。
もう2週間…?いや、明日で2週間か。
一緒に暮らし始めて2年近くになるが、こんなにヤってないのは初めてだ。
最近忙しいのは知ってる。
不動産業界でこの時期っつったら誰にでも想像つくよ。つくけどさ。
大学生の春休みの暇っぷりをなめてもらっちゃ困る。
いや、別に体にとっては優しいからいいんだけどさ。
この人の家に転がりこんでしばらくは、まじできつかったな。毎日毎日激しいのなんの。
講義にドーナツクッション持ち込むわけにもいかねーし。よく耐えたね、俺は。
だから、こんな平穏な日々も悪くないかなー、とは思う。
でも、でもだよ。
最近ひとりでするのも飽きてきたっていうか、
だってベッドでするとお前の匂いが鼻に入ってくるからどうしても考えちゃうっていうか、
それにあいつだってそんなにしないのはストレスになって体に悪いんじゃないかとか、
そう、つまりあいつのためだな。別に俺が寂しいとかそんなんじゃないんだ。
決めた。あいつを、襲う。
というわけで、さっそく今夜作戦を決行することにした。
全部脱いで準備万端、主戦場(ベッド)で待機だ。
帰るなり引きずりこめば、あいつもその気になるだろ。
今日は久しぶりに熱い夜になるな…いや、あくまであいつのためだが。
ピンポーン。
よし!来たぞ来たぞそのままそのまま!
…って、俺が鍵開けるんじゃねえか!
これは痛恨のミスだ。
全裸で出迎えて頭の方を心配されても困るし、トランクスだけはいてドアを開けに行く。
「ただい…どしたのお前」
「あ、えっ、と…暑かったから」
「じゃあ空気入れ替えるか」
こいつ、背後のドア全開にしやがった。さみーーーんだよ何してくれんだこのドアホ!!
「もういい早く中入れよ」
俺はとっとと部屋に戻り、ベッドに潜った。
「夕飯食ったのに腹へったなーなんかある?」
「知るか」
なんかみじめになってきた。もういい。このまま寝る。
せっかくお前のためを思っての作戦だったのに。性欲たまりにたまって爆発しろ。
「お前は夜何食ったの?」
「知るか」
「お、この飲みかけのビール飲んでいい?」
「知るか」
「……寂しかった?」
いつの間に近くに来たのか、ベッドのすぐ横で声がした。
驚きと恥ずかしさが入り乱れて、急に顔が熱くなったのがわかった。
「………知るか」
急に視界が明るくなったと思った瞬間、こいつの顔が至近距離にあった。
唇を貪られている間に、全身にかかるもうひとつの体の重みが増していく。
なんか結局こいつのペースな気がするけど、まあいいか。
ただ、繰り返すが別に寂しかったわけじゃない。そこは後で絶対訂正するからな。
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[[ツンデレの逆襲>23-749-1]]
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