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愛は痛み
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ここは北関東の田舎町。東京まで電車で2時間の距離だけどちょっとありえないくらい農村だ
オレの家は養蜂をやっていた。都内の一等地のビルの中にあるオサレな蜂蜜専門店にも卸したりしている高級品だ
そんな田舎の呑気な男子高校生のオレがどうしようもない劣情にまみれている・・・
オレには前から好きな人がいる。同じ高校に通う一年先輩だ。家は確かゴボウ農家だ
音楽室でピアノを弾いているのを見かけてその気品あふれる姿に心臓が口から飛び出しそうになった
ピアノは中学校入学までで止めてしまったそうだが一時は本気でピアニストを目指していたらしい
アニソンからジャニーズの曲まで大して練習しなくても簡単に弾いて再現してしまうくらいの腕は今でもあるそうだ
その一方でバレー部のキャプテンだったりもして、練習時や試合時の姿は凛々しくて素敵だ
オレはバスケ部なんで体育館の隣のスペースでよくお姿を拝見して欲情している
そんなときにようつべで悪いものを見ちゃったんだよな・・・某お笑い番組のDVDが勝手に上げられた中国のサイトをね
見たのは5年前くらいまでシリーズでやっていた某スベリ芸人と某デブ女性芸人とのプロレスごっこ企画
見事に蜂蜜を顔面からたっぷりかぶらさせられるスベリ芸人を見てて思ったんだ・・・先輩を蜂蜜まみれにして汚したい!
ピアノを弾いている先輩に向かってバケツ入りの蜂蜜を思いっ切りぶちまけたり
バレーの試合中の先輩に襲い掛かって白いユニフォームをハニーゴールドに染めてやりたいとか
そういう様子を想像しながら自分で自分を慰めて放った後にどうしようもない自己嫌悪に覆われていた
そんな悶々とした日々を過ごしていたある日。部活を終えて下校前に部室前でまったりと過ごしていた
飲みかけのローソン100の1Lのジャスミン茶を飲み干したら帰ろうと思っていたら隣室のバレー部の扉が開いた
先輩だった。目が合った。先輩はこちらを睨み付けると意を決したかのように言った
「・・・オレの家に来ないか・・・今夜、両親は農協の慰安旅行で留守なんだ」
どういう意味か理解するまで時間がかかった・・・もしかして・・・両想い?!?!?!?!?!
うわーっ! うひょーっ! マジ? マジ? マジ? 本気と書いてマジ? こんなんありかよマジで!
オレは気も狂わんばかりの喜びと石化してしまわんばかりの緊張と猛り狂う全身の血流由来の興奮とを必死で抑えながら
先輩に連れられて一緒に先輩宅の作業小屋に入った。そこには売り物にならない痛んだゴボウが山積みになっていた。あれっ?
「ハアハアハア・・・奇遇だな! オレも同じ番組のファンでな」
「ぐわーっ! イタいっす! マジでイタいっす!」
鞭のようにしなるコボウがオレの体に叩きつけられる
「お前がハチミツ対決に興奮していたようにオレもゴボウしばき合い対決に興奮していたんだよ」
「あうーっ! ああーっ!」
ゴボウは野菜じゃないわ。本当にタダの木だわ!
「体育館の隣のスペースから自分を見つめるかわいい子をゴボウをしばければどんだけいいかななんてな」
ヤバイわ。先輩ドSだわ。先輩を愛するには痛みが伴うわ。蜂蜜まみれにされるのはおそらくオレの方だわ
って、イテぇ! 小指に当たった! 絶対に折れた! 指の骨が逝った! マジやばい! 全身骨折できっと死ぬ!
それでも超幸せっす! 不束者ですが末永くお願いします! 先輩!
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[[かえりたい>23-249]]
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