「23-009-1」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

23-009-1」(2012/02/28 (火) 23:36:50) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

原始人×サラリーマン ---- 目が覚めると、そこは原始時代だった。 なんだ夢かと思って、もう一度寝ようとしたが、地面は石だし、 砂埃も凄いし、動物に襲われそうになったので慌てて逃げた。 俺は普通のサラリーマンである。 人と違う所はインドアで多少オタク趣味があるくらいだろうか。 だからこそ、こんな奇抜な設定でも冷静にいられるのかもしれない。 タイムスリップ漫画の知識を総動員して、とにかく現代に戻る方法を考える。 まずはここでの衣食住を確保しなければと思い、周辺を歩き、そのうちに川を見つけた。 木も生い茂っていて、身を隠す場もありそうだった。 俺はしばらくここで生活することにした。 川の水は綺麗だったので、思い切って口にした。現代の水よりも遙かにうまかった。 明かりは無かったから、日の出と共に起き、日の入りと共に寝た。 食べ物は木の実や、魚でなんとかなった。 こんな健康的な生活は何年ぶりだろう。 俺が生まれるべきだったのは、本当はこっちの世界だったんじゃないかとまで思い始めた。 川の下流に進むと、木をくりぬいただけの稚拙な作りだが、カヌーらしきものがあった。 文明らしきものを見いだして感動した。 言葉は通じないだろうけれど、 身振り手振りでコミュニケーションはどうにかなるかもしれない。 俺は一縷の望みをかけて人を探した。 人はいた。筋肉のついた色の黒い男だった。男は興奮していた。 見慣れない奴がいるのだから当然だろう。どうすれば落ち着くのだろうか。 興奮した男は、ひとしきり興奮した後、どこかに行ってしまった。 不振に思って仲間を連れてくるのかと思ったら、何故か食べ物らしきものを持ってきた。 肉である。しばらく食べられなかった肉である。 現代人の自分には到底手に入れることが出来なかった肉である。 さすがにギャート○ズの肉ではなかったが、今の俺にはごちそうに思えた。 これを食えと言っているように思えたので、恐る恐る口にした。うまい。 味はないが、空腹は最大の調味料。かつ、肉がしまっている。 夢中で食べていると後ろから男が抱きついてきた。 ああ、原始人って本能に素直なんだよなあ。 食欲が満たされたら、性欲かあ、などと冷静に分析している自分もいたが、 身の危険を感じて大慌てで離れようとする。 しかし、原始人にひ弱な現代人が勝てる訳がない。 獣のようにやられた後に、俺は男の仲間の所に連れて行かれた。 男はリーダー格の人間だったらしく、他の男に差し出されはしなかった。 彼らに現代人は色が白く、歯も白く、神秘的に見えたらしい。 俺は神のようにあがめたてられた。 そして今は骨で占いらしきことをしている。 男は惜しみなく俺に肉をくれる。その後は本能の赴くままだが。 俺の人生って本当にこれで良かったのかな。 まあ、いいけど。 ----   [[熱々あんかけ対決>23-029]] ----

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: