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× 粋Z○ 好々爺 ---- 「また新しいニット買ったのか?」 「う、うん。似合わない?へん?」 「いや似合っるよ。でもそれ高かったろ?」 「うん。ちょっとだけ」 「ちょっとかよ。…おまえさ、バイトまた増やしたんだってな」 「うん、本屋とコンビニ」 「そりゃ高い服ばっか買ってたら追いつかないだろうけどさ。服もいいけど 無理すんなよな」 「わかった」 「…なぁひとつ聞いていい?」 「うん?なに?」 「なんで急にオシャレんなってんの?前はウニクロとか不印とかばっかだったじゃん」 「オシャレな俺はいや?」 「いやなわけねーじゃんよ。でもバイト増やして疲れきってまですることか?」 「粋Zは一日にして成らず、って書いてあった」 「は?」 「話題の雑誌に」 「……?」 「この前 テレビの粋Z特集見てたら亮言ってたじゃん」 「何を??」 「粋Zカッケーって。こういうジジィになりたいって」 「そう言えば言ったような気もするが…」 「亮はいつもかっこよくキめてるから粋Zになれるよね。でも俺はダサいから今から修行しとかなきゃダサZになっちゃうよ」 「粋Zになるための修行かよ」 「笑うなよ!粋Zの亮の隣でも恥ずかしくない爺さんになるんだから」 「…。爺さんって…。それプロポーズ?」 「あ…」 「粋Zより昔話に登場するいい爺さんみたいな裕太の方がいいな」 「ほんと?普通の爺さんでいい?」 「うん」 「代官山や青山で浮いちゃう爺さんでもいいの?」 「ぜ~んぜんいい」 「夜のショットバーじゃなくて、日溜まりで手をつないで歩くんでいい?」 裕太のあまりに必死な言い草に、 思わず昔見たチャーミーグリーンのCMを思い出し吹いてしまった。 「うん。いいいい。手を繋いでスキップしような」 ----   [[妻子持ち×変態>9-949]] ----

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