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探偵と○○※○○は助手でも刑事でも犯人でも誰でも ---- 「先生! 何を呑気に食事してるんですか!」 「やあ黒木君。ここのモーニングは美味しいね。スクランブルエッグが半熟で絶品だ」 「卵の固さなんかどうでも……」 「一流の美術館の向かいにある喫茶店は、モーニングも一流なのだね」 「そんなものいつだって食べられるでしょう!」 「モーニングは午前中にしか食べられないよ。君はおかしなことを言うねぇ」 「あの泥棒を捕まえてから食べればいいじゃないですか!」 「まあまあ。いいじゃないか、そんなに急がなくても。怪盗君が逃げるわけじゃなし」 「逃げますって! 寧ろモーニングの方が逃げません!」 「予告の時間にはあと二十分ある。あの怪盗君は時刻には正確じゃないか」 「先生は泥棒の言うことを信用するんですか。怪盗を名乗っても所詮は犯罪者ですよ」 「手厳しいね」 「今回は先生宛に挑戦状まで送りつけてきて」 「買い被られて光栄だ」 「僕は怒っているんです。先生を馬鹿にしてる!」 「余程の自信があるのだろうね」 「さあ先生、僕たちも早く美術館へ行きましょう! 警部たちも待ってます」 「そうだね。……うん。それじゃあ、そろそろ行こうか」 「今度こそあの泥棒を捕まえてやりましょう!」 「……あ、ちょっと待ってくれ黒木君」 「何ですか!! 食後のコーヒーが飲みたいとか言うんじゃないでしょうね!?」 「違うよ。どうやら財布を忘れてきたらしい。すまないが、貸してくれないか」 「……。まったくもう。ではこれで……ってうわっ!?」 「黒木君が助手でいてくれて幸せ者だと、私は常々思っているんだよ」 「せっ、先生、今はこんなことしてる場合じゃ……」 「失敗だったねぇ」 紙幣を握り締めた彼を抱きしめたまま、私は耳元で囁いた。 「捕まえたよ、怪盗君」 ----   [[受が攻を下克上(性的な意味で) >9-889]] ----

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