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きみは2番。 ---- 「次の問題は……そうだな、じゃあ、出席番号一番と二番。安藤と市川」  先公の声。俺はぶつくさいいながらノートを持って黒板の前に立つ。  市川は涼しい顔でやっぱりノートを持ってきた。 (ここで書かされるのって、やっぱりめんどくさいし、なんか恥ずかしいな)  俺は市川の耳元でささやく。 (そうか? ま、お前の実力だとそうかもな)  癇に障る言葉。俺は振り上げそうになる拳をすんでで止めた。 「今日の問題は難しいからな」  先公の声が追い討ちをかける。……確かに難しい。つか、わからん。  予習してあってもいまいちで、ノートも空白だ。 (わかるか、これ)  俺は安藤に耳打ちする。市川はクスリと笑うと、無言でノートをさっとすり替えた。  そのノートには几帳面なあいつらしい整った解答。    その脇に、 「安藤には俺がいないとやっぱりだめなんだな」  そんなことが書いてあった。  ……相合傘なんていう、古風なおまじないと一緒に。 ----   [[未だかつてない一目惚れ>9-359]] ----

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