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早熟なマセガキ ---- 静かな住宅街に雀の鳴き声がチュンチュンとよく通る朝6時 「おっ! 真之、おはよう。今日も元気にバスケしているか?」 「あっ、おはようございます。悠佑さんこそすっかり試合モードじゃないかよ」 オレは悠佑さんに偶然を装って会った。もちろん今日が試合だってことはリサーチ済みだった 待ち構えるために試合開始時間と会場から計算して出発時間を割り出した。算数は嫌いだけど必死でやった 朝っぱらから相変わらずかっこいいなあ、うっとりする・・・悠佑さんは斜向かいに住んでいる大学3年生で、オレより11歳年上だ 「おっ、よく分かったな」 「分かるさ。オレは悠佑さんのことは全部知っているんだからね!」 「変なことを言うなって! お前はオレのストーカーか!」 悠佑さんはオレの髪の毛をくしゃくしゃして来た。悠佑さんの手はケイジャーらしくとても大きくて、とても強さを感じる アシックスのダークグリーンのウォームアップウェアの左胸にはチームのエンブレム。ああ似合いすぎる・・・ オレは悠佑さんのことは何でも知っているんだよ。身長189cm。体重84kg。身長体重だけじゃないよ 愛用のブレーチ剤はマツモトキヨシのPV製品。ジャンプで最初に読むマンガは銀魂。実は黒子のバスケは嫌い 少しだけパチンコをやるけど、いつも惨敗。何度かニコ動で雑談生主をこっそりやったことがある ペットで飲むお茶はローソン100の1リットルのジャスミン茶。嫌いな食べ物はゴーヤ。そして束縛したがりの彼女と3ヶ月前に別れたこと・・・ 悠佑さんに一目ぼれしたのはオレが幼稚園の年少組のときだったから、もう5年前になる なぜかおかんに近所の図書館に連れて行かれた。おかんはオレを放っておいて借りる推理小説を探すのに熱中していた 何もすることがなくてオレは図書館の外へ出た。図書館の隣は体育館だった。たまたま高校のバスケの試合をしていた 深く考えもせずに体育館の中に入ってオレはショックを受けた。コートの中でひときわ目立つかっこいい人がいた 体中から凄いオーラを発していた。一目ぼれだった。余りのかっこよさに体が固まって目が釘付けになり、その場から動けなくなった ずーっとその人を見ていたかった。その背番号16番が1年生ながらポイントカード(全体を仕切るポジション)として試合に出ていた悠佑さんだった 「オレは悠佑さんの一番のファンってずーっと言っているじゃんか」 「そうか。ファンならオレのことを知りたいわな。かわいいやつめ」 あの日は帰ってからも悠佑さんのことが忘れられなかった。寝る時間になってもひたすら頭の中は悠佑さんのことだけだった ふと悠佑さんのことを思いながらあそこをいじると何だか意味不明の気持ちよさに襲われることに気づいた オレは夢中でいじくった。5歳にして初のオナニー。出はしなかったけど逝った その一目ぼれの相手が斜向かいに住んでいると分かったときの喜びといったらもう狂ってしまいそうだった 悠佑さんが近所のミニバスにたまに教えに来ると聞いたときは、入れるのは小3からだったが強引に幼稚園の年長で入れてもらった 悠佑さんに近づけると思っただけで本当はかなりきつい練習のはずが苦しくも何ともなかった オレはミニバスを続けて小4になった。悠佑さんは大学でもバスケ部に入った 「さてと。お前と遊んでばっかもいられねーんだ。そろそろ行かないと遅刻だ。遅刻」 「今日の試合はどこでやるの?」 「面倒臭いことに小田原まで行かなきゃいけねーんだよ。だるいな」 場所くらい知っているよ。午前に関東学院大とやって、午後に東海大とやるんでしょ。ちゃんと知っているよ 「じゃあな。お前も今日の練習がんばれよ」 「悠佑さん、行ってらっしゃい。必ず勝ってね」 「勝つ! 絶対に勝つ!」 悠佑さんは小走りで駅の方に走って行った。オレは悠佑さんの「美丈夫(最近、辞書を引いて見つけた)」という言葉がふさわしい背中を見送った 悠佑さんがオレのことを普通に慕ってくる弟みたいに思ってくれているのはよーく分かっている。悠佑さんはオレなんかよりずっと純粋な人だ でもオレは悠佑さんをオレだけのものにしたいんだ。オレは悠佑さんと違ってぐっちょんぐっちょんに汚れた気持ちの固まりだ・・・ 11歳なんて世間的には決してありえなくもない年の差だからね。オレが20歳のときに悠佑さんは31歳・・・悠佑さん・・・必ず・・・待っててね ----   [[純情ヤンキー×エロゲヲタク>22-349]] ----

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