「14-979」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

14-979」(2009/03/25 (水) 00:01:56) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

入学早々俺に愛の告白をかましてきやがった小さな後輩。 周りはカップルだとか夫婦だとか冷やかすし、冷やかされる原因を作った本人は満更でもない表情。 昼休みになればいつも俺のクラスにやってくるし、帰りは下駄箱で待ち伏せ。 しかし人間の順応性というのは怖いもので、一年もたてばこれが当たり前のことになってしまうのだ。 今日も当たり前の例に漏れず、俺は一学年下のネクタイをした男と向かい合って弁当を広げた。 「せんぱーい、聞いてくださいよ、今日電車で可愛い子を発見したんですよー!茶髪の巻き毛で」 「残念だが俺は黒髪ロングの子が好みだ。大和撫子万歳」 「え、じゃあB組の伊藤みたいな子が好みなんですか?」 「伊藤?」 「こないだ俺の隣のクラスに転校してきたんすよ。黒髪ロングの文武両道、先輩の好みにぴったり合致」 「そりゃさぞ可愛いんだろうな。いいな……。」 「せ、先輩浮気ですか!?ここに正妻がいるじゃないですか!」 「誰がだ」 「もちろん俺です!先輩!抱いて!」 「だが断る!お前なんかに興奮するか、俺は黒髪ロングの美人が好みなんだ、好きなんだ」 嘘付け。本当はドキッとしたくせに。 あの細い体を掻き抱いたらどんなに満たされるか、分かってるくせに。 それでも俺があいつの告白を受け流せるのは、あいつの愛の言葉が全て嘘だとわかっているから。 俺は知っている。あいつが帰り道俺と別れた後向かう場所を。会っている人を。している行為を。 あいつが本当に愛しているのは、その人だということを。 俺が、その人に似ていると言うことも。 (俺もお前のことが好きだなんて、俺だけ本気になってしまったなんて、絶対に言えない)
←攻←受に見せ掛けた攻→受→ ---- 入学早々俺に愛の告白をかましてきやがった小さな後輩。 周りはカップルだとか夫婦だとか冷やかすし、冷やかされる原因を作った本人は満更でもない表情。 昼休みになればいつも俺のクラスにやってくるし、帰りは下駄箱で待ち伏せ。 しかし人間の順応性というのは怖いもので、一年もたてばこれが当たり前のことになってしまうのだ。 今日も当たり前の例に漏れず、俺は一学年下のネクタイをした男と向かい合って弁当を広げた。 「せんぱーい、聞いてくださいよ、今日電車で可愛い子を発見したんですよー!茶髪の巻き毛で」 「残念だが俺は黒髪ロングの子が好みだ。大和撫子万歳」 「え、じゃあB組の伊藤みたいな子が好みなんですか?」 「伊藤?」 「こないだ俺の隣のクラスに転校してきたんすよ。黒髪ロングの文武両道、先輩の好みにぴったり合致」 「そりゃさぞ可愛いんだろうな。いいな……。」 「せ、先輩浮気ですか!?ここに正妻がいるじゃないですか!」 「誰がだ」 「もちろん俺です!先輩!抱いて!」 「だが断る!お前なんかに興奮するか、俺は黒髪ロングの美人が好みなんだ、好きなんだ」 嘘付け。本当はドキッとしたくせに。 あの細い体を掻き抱いたらどんなに満たされるか、分かってるくせに。 それでも俺があいつの告白を受け流せるのは、あいつの愛の言葉が全て嘘だとわかっているから。 俺は知っている。あいつが帰り道俺と別れた後向かう場所を。会っている人を。している行為を。 あいつが本当に愛しているのは、その人だということを。 俺が、その人に似ていると言うことも。 (俺もお前のことが好きだなんて、俺だけ本気になってしまったなんて、絶対に言えない)

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: