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どんまい! ---- 「どんまい、涼ちゃん」 頭を抱える俺に、匠はのんびりした様子で声をかけてきた。 こいつが空気を読めないのは今更だが、今度ばかりはカチンときた。 「……お前な」 「そんなに落ち込む事ないじゃん! 頑張ってみたけど涼ちゃんに向いて なかった、ってだけだって」 向いてなかった、という言葉にショックが大きくなる。 俺はこれでも一人前の男なんだ。なのに何故…… 「涼ちゃんよく頑張ったよ。意外に力あるなって思ったし」 「…マジで?」 「マジだって! 細いのにどこにそんな力あるのかってビックリした」 匠はそう言って俺の腕を撫でた。反射的に体に緊張が走る。 「そういう訳で、約束守ってもらうからね」 「ちょ、おいッ――!」 事もなげに俺をベッドに押し倒すと、匠は俺の耳もとで囁いた。 「これで俺が涼ちゃん抱いても文句ないだろ? 2分で俺を押し倒せなかっ たら自分が下になる、って涼ちゃんが言ったんだから」 自分より一回り大きい匠の重みを感じながら、俺はやっとこいつに抱かれる 覚悟を決めたのだった。 ----   [[調子に乗り過ぎ>9-019]] ----

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