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交番勤務の警官×本庁の刑事 ---- 「売り切れだぁ?」 ほかのコーヒーはあと20円入れないと買えない。 「あーあ、うまくいかねえな」 「これでうまくいきますよ!」 突然、スーツの腕が俺の脇から伸びて、自販機に20円を投入れた。 振り返ると、背は低いが利発そうな若い男が、俺を見て笑顔をうかべていた。 「とっても機嫌が悪いみたいですね」 なんだこいつ。慣れなれしい。 「何でもないですから」と言い財布を出そうとしたら「あ、いいです、ぼくのおごりです」 こいつ人を馬鹿にしてるのか? 「君、あのね。警察を馬鹿にすると」 「それより早く交番にもどりましょう。聞きたいことがいっぱいあるんです」 な、何だって? 「ぼく、広域指名手配犯某号捜査本部の××です」と名乗った男からは、 さっきの笑顔は消え、ひきしまった表情があらわれていた。 こいつが本庁の? でも本庁のやつらは必ず「××課から」とか肩書きから名乗るのに、 この男は「捜査本部の」としか言わない。 一応確認するか。「本庁の方ですか?」 「早く行きましょう、ぼくは交番のお茶か水でいいですから」 男は、先にたって歩き出した。でもよく見れば、 こいつの身につけてるものは、俺ら番勤めにはおよびじゃない高級品ばかりだった。 でも「お茶か水でいいです」なんて言うやつ、はじめてだ。 こいつ変わってる。 「お茶くらい、ありますから」 「そうですか。なら、自分でやりますから。邪魔はしません。 忘れないで。ぼくたちは同じ警官です」 この男の声が一瞬で、俺の心の尖がりを洗い流した気がした。 ----   [[パチ屋の主任×店長>3-739]] ----
交番勤務の警官×本庁の刑事 ---- 「売り切れだぁ?」 ほかのコーヒーはあと20円入れないと買えない。 「あーあ、うまくいかねえな」 「これでうまくいきますよ!」 突然、スーツの腕が俺の脇から伸びて、自販機に20円を投入れた。 振り返ると、背は低いが利発そうな若い男が、俺を見て笑顔をうかべていた。 「とっても機嫌が悪いみたいですね」 なんだこいつ。慣れなれしい。 「何でもないですから」と言い財布を出そうとしたら「あ、いいです、ぼくのおごりです」 こいつ人を馬鹿にしてるのか? 「君、あのね。警察を馬鹿にすると」 「それより早く交番にもどりましょう。聞きたいことがいっぱいあるんです」 な、何だって? 「ぼく、広域指名手配犯某号捜査本部の××です」と名乗った男からは、 さっきの笑顔は消え、ひきしまった表情があらわれていた。 こいつが本庁の? でも本庁のやつらは必ず「××課から」とか肩書きから名乗るのに、 この男は「捜査本部の」としか言わない。 一応確認するか。「本庁の方ですか?」 「早く行きましょう、ぼくは交番のお茶か水でいいですから」 男は、先にたって歩き出した。でもよく見れば、 こいつの身につけてるものは、俺ら番勤めにはおよびじゃない高級品ばかりだった。 でも「お茶か水でいいです」なんて言うやつ、はじめてだ。 こいつ変わってる。 「お茶くらい、ありますから」 「そうですか。なら、自分でやりますから。邪魔はしません。 忘れないで。ぼくたちは同じ警官です」 この男の声が一瞬で、俺の心の尖がりを洗い流した気がした。 ----   [[パチ屋の主任×店長>6-739]] ----

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